オーバーナイト法で焼こう!
少しのイーストとはちみつで作るほったらかし簡単【バゲット】の作り方。
最近すっかり寒くなり、夜間の室温が20℃をきるようになってきました。なので、17〜20℃の室温でオーバーナイト発酵をとるバゲットをよく作っています。生地作りのはじめに少しだけお世話がありますが、あとはひと晩ほったらかしで大丈夫。小麦の甘味を感じる美味しいバゲットができます。気泡だってしっかり入って、口当たりも軽いです。
ちょっと不格好ですがイーストだけでもちゃんと美味しいバゲットになるので、是非お試しください。
準強力粉→10P09
石臼挽き粉→グリストミル
ルヴァンリキッドのご用意がある方は加えてください。香りがグレードアップします。
一般的なバゲット生地にはモルトが使用されています。でもモルトって普通のご家庭にはないものです。そんなときははちみつの出番です!はちみつはモルトシロップと同じように酵母の即時的な餌になるので、モルトの代用にぴったりですよ!
木琴堂チャンネルでは長野県【安曇野養蜂苑】のアカシアはちみつを使用しています。
■YouTube
■バゲットの分量
——36cmのバゲット1本
・準強力粉 112g(90%)
・石臼挽き粉 13g(10%)
・水 88g(70%)
・はちみつ 6g(5%)
・インスタントドライイースト 0.025g(0.02%)
・塩 2.5g(2%)
焼成
予熱300℃
焼成300℃で5分スチーム有り、250℃10〜15分
インスタントドライイーストはサフ赤です。
焼成温度はお持ちのオーブンに合わせて調整してください。
■バゲットの作り方
フローチャート
パン作りの流れをざっとさらいます。おおよその時間割です。ここでの時間割は手ごねで作る場合のものです。ニーダーやスタンドミキサーを使用される場合は、生地の状態を確認しながら作ってください。
計量・下準備(5分)
↓
材料混合+ミキシング(3分)
↓
レスト(30分)
↓
折りたたみ①(1分)
↓
レスト(30分)
↓
折りたたみ②(1分)
↓
レスト(10分)
↓
グルテンチェック+オーバーナイト発酵
↓
プレシェイプ(1分)
↓
ベンチタイム(10分)
↓
成形(1分)
↓
最終発酵(40分)
↓
焼成(20分)
バゲットの生地管理
こねあげ温度
15〜18℃
予備発酵(一次発酵/フロアタイム)
17〜20℃、湿度70%以上、12〜18時間
最終発酵(二次発酵/ホイロ)
23〜25℃、湿度70%以上、約40分
あくまでも目安です。要所、要所で、生地の温度や質感を見極めて進めてください。
下準備
酵母混合液の準備をします
水、はちみつ、インスタントドライイーストを合わせてよく混ぜます。
粉類の準備をします
準強力粉と石臼挽き粉を合わせてよく混ぜます。
1
イースト液に粉類を加えます。つづけて塩を加えて混合します。粉や塩の溶け残りがないように1〜2分ほどこねます。こねあがったら生地を30分ほど休ませます。
2
生地を折りたたみます。生地の一端を持って引き伸ばし、対角に折りたたみます。そのままボウルを2〜3周します。
初めの折りたたみはまだ生地がゆるいと思います。何度か引き伸ばしと折りたたみをくりかえし、生地がプリッとして伸びなくなるまで行います。生地を軽くまとめて30分寝かせます。
3
生地を折りたたみます。生地の一端を持って引き伸ばし、対角に折りたたみます。そのままボウルを約1周します。
2回目の折りたたみは少し生地に弾力が出てきます。何度か引き伸ばしと折りたたみをくりかえし、生地がプリッとして伸びなくなるまで行います。
気になる方は、ここで10分ほど生地を休ませてから、グルテンチェックをしてみてください。生地を薄く伸ばし、指の指紋が透けるくらいまで繋がっているか確認します。生地が裂けても、スーッと滑らかに裂けます。繋がりが足りないようならもう1度折りたたみます。
こねあげ温度
15〜18℃
4
生地がおおよそ2〜2.5倍になるまでオーバーナイト発酵させます。
温度17〜20℃/湿度70%以上
12〜18時間
5
プレシェイプ(予備成形)して、10分ほどベンチタイムをとります。手前から奥に向けて3つ折りです。綴じ目を下にして管理します。
詳しくは動画をご覧ください。
6
成形します。奥から手前に折りこみます。1回折りこんだら、もう一度、同じように折りこみ、2回綴じます。
詳しくは動画をご覧ください。
7
最終発酵させます。
温度23〜25℃/湿度70%以上
目安40分
8
仕上げをします。4〜5本、クープをいれます。
9
焼成します。
焼成
予熱300℃
焼成300℃で5分スチーム有り、250℃10〜15分
10
完成!
■ポイントとコツ
バゲットとは?
バゲットはフランスの伝統的なパンです。フランスで親しまれているパンは3種類に分類することができます。「パン・トラディショネル」「ヴィエノワズリー」「パン・スペシオ」。詳細は別のページで語るとして、私たちがよく使用するバゲットという言葉、このバゲットというのは「パン・トラディショネル」の代表格のパンです。このバゲット生地を成形を変えて焼き上げて、バゲット、パリジャン、フィセル、クッペ……などと呼び分けているのですね。
今回ご紹介しているのはバゲット。よく見かけるいわゆるフランスパンの形に成形したものです。家庭のオーブンでも焼けるように少し小さいサイズになっています。
その昔、フランスではパンの価格をグラムで決めて、はっきりと制度化したのだそうです。パリジャンの生地量なら〇〇円、バゲットの生地量なら〇〇円、というふうに。実際はお店でパンの重さを計ることはなく、目安となったのはクープの数。だからパリジャンは5本クープ、バゲットは7本クープ、となんとなくどこのお店に行っても同じような形のフランスパンに出会うのですね。
でも今は自由みたいです。だから今回は4本クープで。ただ、この細さと長さなら、5本クープでもよかったかもしれません。
微量イーストの計り方
0.1gまで計ることができるスケールで0.1gを計り、それを4分割しています。
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