【自家製酵母のチョコマーブル食パン】

自家製酵母とはちみつで作る【チョコレートのマーブル食パン】の作り方。

生地の断面が綺麗なマーブル模様になっているので「マーブルパン」と呼ばれたりしますが、生地作りの過程で折り込み作業を行う折り込みパンの一種です。

折り込みパンとは?

パン生地(デトランプ)に油脂やフレーバーシートを包んで数回折りたたみ、パン生地と油脂やフレーバーシートとの層を作って焼き上げるパンのことです。お馴染みのクロワッサン生地は油脂を折り込んだもの、デニッシュ生地はその生地に甘みが加わったものです。今回のチョコレートのマーブル食パンはチョコレートのシートをパン生地で包んで折り込んでいます。

折り込みパンのレシピに「3×3×3」「3×3×2」というように書かれている場合、これは折り込みの状態を示しています。「3×3×3」は3つ折りを3回、「3×3×2」は3つ折りを2回、その後、2つ折りを1回です。

今回は「4×3」の折り込みをします。3つ編みは2本です。折り込みパンはいろんな型入れの方法があって、それを選ぶのも楽しいですよね。ぜひ今回の成形もやってみてください。

今回、使うのはルヴァンシェフです。詳しくはこちらを。

強力粉→スーパーノヴァ
薄力粉→シュクレ
発酵バター→カルピス
バター→高千穂

木琴堂チャンネルでは長野県【安曇野養蜂苑】のアカシアはちみつを使用しています。

■YouTube

■チョコレートのマーブル食パンの分量
—-1斤型 9×19.5×H9cm

パン生地

・強力粉 161g(70%)
・薄力粉 69g(30%)
・バターミルク 18g(8%)
・水 131g(57%)
・はちみつ 23g(10%)
・カルピス 11g(5%)
元種 70g(30%)
・塩 4.6g(2%)
・発酵バター 23g(10%)

チョコレートシート

・強力粉 10g
・コーンスターチ 10g
・ココアパウダー 10g
・牛乳 50g
・チョコレート 50g
・はちみつ 30g
・バター 10g

焼成
予熱230℃
焼成190℃で30分

元種は「粉:水=1:0.7」です。

440gの生地を折り込みに使用、残りは別で消費してください。

焼成温度はお持ちのオーブンに合わせて調整してください。

■チョコレートのマーブル食パンの作り方

フローチャート

パン作りの流れをざっとさらいます。おおよその時間割です。ここでの時間割は手ごねで作る場合のものです。ニーダーやスタンドミキサーを使用される場合は、生地の状態を確認しながら作ってください。油脂は少し早めに入れてあげてください。

計量・下準備(10分)

ミキシング(3分)

オートリーズ(30分)

塩追加+ミキシング(10分)

油脂追加+ミキシング(8分)

予備発酵

オーバーナイト発酵

復温

折り込み(10分)

成形(5分)

最終発酵

焼成(15分)

チョコレートのマーブル食パンの生地管理

こねあげ温度
25〜27℃

予備発酵(一次発酵/フロアタイム)
25〜28℃、湿度70%以上、2〜3時間

最終発酵(二次発酵/ホイロ)
30℃、湿度70%以上、3〜5時間

あくまでも目安です。要所、要所で、生地の温度や質感を見極めて進めてください。

発酵時間は酵母の元気によって幅があるので、ご自身の酵母を観察しながら作ってください。

下準備

酵母混合液の準備をします

元種、水、はちみつ、カルピス、を合わせてよく混ぜます。

元種は水分と合わせてゆるめておきます。少しかたいので、そのまま混ぜると溶け残ってしまうことがあるからです。

粉類の準備をします

強力粉と薄力粉、バターミルクパウダーを合わせてよく混ぜます。バターミルクパウダーはダマになりやすいので、必ずよく混ぜてください。

チョコレートの折り込みシートを作ります

強力粉、コーンスターチ、ココアパウダー、牛乳、はちみつを合わせてよく混ぜます。溶かしたチョコレートに加えてよく混ぜ、電子レンジで加熱します。

500Wで1分ずつ小刻みに温め、生地が少し固めのペースト状になったら、バターを加えて攪拌します。オーブンペーパーにくるんで、20×15cmの長方形に伸ばして、冷蔵庫で冷やします。使用する際は、生地と同じくらいの固さに戻します。チョコレートのシートは曲げればゆっくり曲がるくらいまで復温して使用します。

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酵母混合液に粉類を加え、ひとかたまりになるまで混ぜます。粉っぽさがなくなるまで混ぜたら、生地を30分ほど休ませます。(オートリーズ)

オートリーズ
粉に水分を十分に吸わせ、小麦粉の中のグルテンをある程度育てて、生地の伸びをよくするのに役立ちます。こねの時間を短縮できたり、生地への負荷を減らすことにもなります。

2

生地をこね台に出して、塩を加えてこねます。


本来は生地を少しこねたのちに塩を加えるのが理想です。塩を加えると生地が締まりますし、粉の水和やグルテンの形成を邪魔するようです。その前にしっかりとこねて生地を育てておきたいものです。ただ、今回はオートリーズも充分にとっていますし、家庭で作るパンなので手順を一つ減らすつもりでここで塩を加えています。

加水が70%以下なので少しこねにくい生地ですが、それでも60%以上は入っているので、生地が荒れることはないと思います。初めはこね台に擦り付けながら引き延ばしを中心にこねます。生地がまとまってきたら、折りたたむようにしてこねます。丸めてV字に転がしながらこねてもいいと思います(V字ごね)。それができるくらいの加水です。緩やかに生地の表面がつるんと整ってきます。ここでしっかりとこねておきます。手ごねなので基本的にこねすぎになることはまずありません。油脂はこね上がってからでも大丈夫です。

3

発酵バターを加えてこねます。

油脂をグルテンの隙間に均等に入れこむのには少し時間がかかります。繋がってきたグルテンはちぎると傷んでしまうので、無理に伸ばしすぎてちぎったりしないように心がけます。その際、生地をある程度細かく切って揉み込むと油脂が入りやすいです。可塑性のある油脂も、液体油脂も同様です。液体油脂の方が少し入りにくいですが、10%未満の配合量で手ごねの場合はきちんと入りますので、丁寧に揉みこんで吸収させてあげてください。

今回は10%ぴったり。少し時間はかかりますが、必ず綺麗に入るので根気よくこねてください。

生地が油脂を満遍なく吸って、はじめツルツルして台離れの良かった状態から、再びしっとりと手のひらやこね台にはりつくような感触になったら、こねあがりです。

こねあげ温度
25〜27℃

4

生地がおおよそ1.8倍になるまで予備発酵(1次発酵)させます。

温度25〜28℃/湿度70%以上
2〜3時間

予備発酵(一次発酵)
オーバーナイト発酵の前に、酵母を活性化させてあげるイメージです。冷蔵庫に入れる前に、しっかりと生地を育てておきます。

途中、生地が緩んだタイミングで引き伸ばしと折りたたみ(パンチ)を入れると、生地に力がついて、焼成の際に生地が縦に伸びやすくなります。30分から1時間くらいで様子をみて、お好みで行ってください。

5

平たい容器に広げてラップを密着させて、オーバーナイト発酵させます。

室温が18℃以下くらいに下がってくると、室温でオーバーナイト発酵させることができる場合があります。こねあがったら、室温でゆっくりじっくり発酵をとってください。その場合は冷蔵庫より早く発酵が進みますので、生地が2〜2.5倍になるタイミングで発酵を切り上げてください。

オーバーナイト発酵
オーバーナイト発酵(低温長時間発酵)は、やり方は様々ですが、多くは10〜22℃くらいで、10時間保存、24時間保存、などというように指南されている講師さんや書籍が多いかと思います。これって家庭ではかなり難しいです。ですから家庭で行うオーバーナイト発酵は、冷蔵庫の野菜室5〜8℃を使用します。4℃以下の冷蔵庫内ですと酵母はほとんど働けないので、野菜室に入れる訳です。

野菜室ではなく普通の冷蔵庫内で熟成させることもできます。この場合はもっと時間がかかりますし、いくつかの工夫が必要です(イーストを増やしたり、復温時間を長めに取ったりなどなど)。

発酵速度というか、発酵の勢いみたいなものは、生地を冷蔵庫に入れる前の予備発酵や、生地保存中の温度や湿度の他、生地に加えるイーストの量や加水量、糖分、酸素の量や生地の酸度などでも変わってきます。それらを工夫すれば、発酵速度はある程度コントロールすることが可能です。これらをコントロールして、最も適したやり方を探してみてください。ご自身の生活リズムに合った方法を探っていくことができるのがオーバーナイト発酵の最大のメリットです。

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生地を復温させます。

生地温度が戻り、サイズもおよそ2倍になるまで室温で様子をみます。室温で発酵をとった場合は、復温は特に必要ありません。慣れていらっしゃる方は、生地をこね台に出して復温させてあげてください。この場合は乾燥に気をつけてください。

復温
生地を室温近くに戻しながら、ゆるやかに酵母を活性化させてあげることです。温度が上がっていくのと、生地をこね台に出すことで軽いガス抜きになるので、新しい酸素が供給され、この間も発酵は進みます。冷たすぎると生地は伸びが悪かったりして傷みやすいので、軽く緩めてあげる意味もあると思います。

生地温度は15℃前後以上に戻るのを目安にしていますが、生地の状態によって対応は変わってきます。冷蔵庫での発酵が思うように進まなかった場合は、ここで時間調整をします。生地の膨らみが足りなければ復温時間を長めに、生地が冷蔵発酵中に2倍近くまで膨らんでいれば、過発酵になってしまうのですぐに分割・丸め直しに入ります。このとき特に加水が低い生地の場合は生地が傷んで切れやすいので、発酵の具合と生地のゆるみ具合のバランスをとりながら次の作業を行ってください。

7

チョコレートのシートを折り込みます。

30×20cmに伸ばした生地にシートをのせて包み、40×20cmに伸ばします。4つ折りにしたら、36×12cmに伸ばして3つ折りにします。

ここで生地を15分だけ冷凍庫に入れます。基本的には必要のない工程ですが、力がついてしまった生地を無理に伸ばすと、生地の傷みが後々の焼成の段階まで響いたりするので、念のためレストをとってください。

その後、生地を30×18cmに伸ばします。

詳しくは動画と下記のポイントとコツをご確認ください。

8

成形して型入れします。

生地を6分割し、3つ編みを2本作ります。

その2本の裏を合わせて一緒に型に入れます。

詳しくは動画と下記のポイントとコツをご確認ください。

9

最終発酵させます。生地が型の9割に届くまで発酵させます。

温度30℃/湿度70%以上
目安3〜5時間

10

焼成します。

焼成
予熱230℃
焼成190℃で30分

折り込みパンは型底の生地の目がつまりやすいです。焼成の最初の下火が大切なので天板は必ず予熱してください。私は少し厚めの鉄の天板を使っています。

■ポイントとコツ

折り込み作業

折り込みで気をつけていることはこちらです。①生地とシートの固さを揃えること、②シートをのせる場所だけ厚めに伸ばすこと、③無理な負荷をかけるような伸ばしをせずにゆっくりだましだまし伸ばすこと、④打ち粉を活用して生地を滑らせながら行うこと、⑤伸びが悪くなったら焦らずに生地を15分ほど冷蔵庫で休ませてから作業を再開することなどでしょうか。ポイントを心に留めながら行うと生地が荒れることはあまりないと思います。

いつもの決まりごと/オーバーナイト法の生地

冷蔵庫から出したての生地はきちんと発酵していても冷たいままです。そのまま乾燥を防ぎながら、10℃〜15℃にまで生地温度が戻って、さらに生地が期待する大きさに膨らんでくるのを待ちます。これが復温です。

このとき、発酵に利用した容器のまま復温させる場合は、生地の見極めがしやすいです。温度は測ってチェックできますし、大きさは膨らみを目視できます。ただ、この場合、容器が冷たいままですし、生地も広がっていないので復温に時間がかかるとともに、生地の発酵状態にムラが出やすいです。

慣れてきたら、生地をこね台に出して復温させてみてください。優しくパンチを入れて新しい呼吸を促してあげるとともに、そのまま乾燥を防ぎながら10℃〜15℃にまで生地温度が戻って、また全体的にふっくらとしてくるのを待ちます。発酵倍率を確認しにくいんですが、何度か作って慣れてみてください。

いつもの決まりごと/オーバーナイト発酵で生地がうまく膨らまない場合

冷蔵庫内の温度が低すぎたり、予備発酵(一次発酵・フロアタイム)が短すぎたりして、生地が充分に膨らんでいなかった場合は、この復温の工程で発酵具合を調節します。復温時間は室温にもよりますが、1〜2時間ほどかかることもあります。

だから早めに生地を冷蔵庫から出して、その間は別の家事を……というように、ご自身の日常生活のもろもろのお仕事と平行でパン作りを行うのがベストです。オーバーナイト法の利点は、ある程度の「ほったらかし」が許されるところです。

■食材

強力粉


薄力粉


バターミルクパウダー


発酵バター

バター

■道具

ボウル

こねるときはガラスボウル。発酵の具合も全方向から確かめられます。経年劣化の濁りみたいなものも出にくいと思うので、長く使えるのではないでしょうか。私はiwakiのガラスボウルを使用しています。


野田琺瑯のバット

小さい方からキャビネサイズ、21枚取りです。今回使用しているのはキャビネサイズです。


スケール

パン作りに欠かせないのはスケール。3kgまで、0.1g単位で計ることができるものをおすすめします。私が使用しているのはタニタのスケールです。

9 件のコメント

  • 木琴堂さま

    しばらく、サイトは拝見してもなかなか質問の時間が取れないでおりました。
    まず、ハロウィンのちぎりパン、子供たちにもご近所にも大好評でした。なかの生チョコレートまで本格的で、本当においしかったです。
    私はまだに入れる技術が未熟なので、パンをちぎると、チョコレートがこんにちは!してしまったりしましたが、とてもおいしいですね。
    表面のデコレーションもしましたが、あれはジレンマに陥りますね。焼きたてホカホカを食べてみたいし、でも、焼きたてだとデコレーションが流れてしまうから待たないといけないし。
    こちらのサイトのおかげで、楽しいハロウィンになりました!
    今年公開されていたカボチャの折り込みパンは、来年までにマスターします!

    いぜんからマーブルパンに興味があったので、カボチャのも今回のチョコレートのもとても興味深く、これを作りたいために、今、初めてルヴァンシェフを起こしているところです。
    さぁ、やるぞ、と思ったのですが、気づいたら、我が家にあったのは全粒粉ではないライ麦粉で、出鼻をくじかれました。
    いろんなサイトを見ても、全粒粉のライ麦を使っているので、新たに発注して、今、4日目です。(やはり全粒粉でないと、起こしにくいのでしょうか?)
    以前から、作りたいと思っていたチョコレートケーキもルヴァンシェフがないためにお預けになっているので、出来上がったら、それもチャレンジする予定です。

    中種のブドウパンを教えていただいてから、何度も中種生地のパンを作りました。
    本ごねが楽なのと、もっちり感が違う気がします。(木琴堂さんのレシピのパンは、我が家であっという間になくなるので、劣化についてはわかりません^^
    シンプルな山食パンも中種にして作ったり、この1か月、本当によくパンを焼きました。
    私も楽しく、家族も喜んでいただいて、本当に感謝です。

    そういえば、最近、キタノカオリがなかなか手に入らなくないですか?
    売り切れのことが多くて…。
    私もキタノカオリは大好きなので、大切に使っています。

    では、また素敵なレシピ、お待ちしております。

    • 岡本さんこんにちは!
      久しぶりにお声が聞けて嬉しいです!このチョコマーブル食パンは岡本さんにお送りするつもりで作らせていただきました、笑。

      ポコポコパン成功だったんですね〜よかった♡マーブル食パンですが、酵母で作る場合は、寒い時は冷蔵庫に入れずにひと晩ほったらかしでもいいかもしれません。発酵途中、生地が少し膨らんでたらんとしてきたら、縦横それぞれ三つ折り1回入れてみてください。生地が鍛えられて、ホイロやオーブンスプリングで心強い強さを発揮してくれるかもしれません。

      ルヴァン、起こしてくださっているんですね!普通の小麦でも起きるみたいですが、外皮が入っていた方が有用成分はたっぷりな気がしますよね。先日読んだ書籍は白い小麦で、約1ヶ月かけて酵母を起こすという本でした。ヨーロッパではライ麦をパン生地のような状態にこねて保存して2〜3日で膨らませ、種として利用するパンもあるみたい。酵母って何にでもくっついているので、ざっくりと考えるなら、何を元にしても酵母はおきるのかもしれません。でもデリケート。難しいですよねー。

      中種法、すごく便利ですよね。簡単ふわふわ、いつまでも美味しい♡レシピを愛してくださって本当にありがとうございます!!
      キタノカオリはもしかしたら無くなってしまうかもしれない小麦なのですって。とても気難しく、育てにくいのだそうです。少し高くなってもいいので、農家さんに利益を還元して、なんとか作り続けていただきたい小麦です。応援したいですね。

      また長くなってしまいました……。
      またお会いできますように!

  • 木琴堂 さま

    ご丁寧なコメントありがとうございます。そして、このマーブルパンのレシピ、もちろん他の多くのファンの方のためでもあるけれど、私のために送ってくださったなんて、本当にうれしいです。
    プレゼントをいただいたのは久しぶり。もう何十年もご無沙汰しているサンタさんが1か月以上早く来てくれたみたいです。
    どうもありがとうございます。

    ライ麦ルヴァンリキッドを使ったこのマーブルパン、本当においしいです。
    パンに含まれている空気も味の構成要素の一つだとつくづく感じました。
    木琴堂さんの動画のように、きれいなマーブルになったりならなかったり、見た目の出来栄えはいろいろですが、すごくおいしくていつもその日のうちになくなってしまいます。甘みとチョコの苦み、風味のバランスがなんとも言えず素晴らしいです。

    ルヴァンを初めて起こしたときは、慣れないこともあってすごく大変!と思いましたが、やってしまえばさほどでもないのですね。ちなみに、ビーカーは毎日替えるのですよね?私も同じヨーグルトメーカーを使っているのですが、ビーカーを直に入れてしまってよいのでしょうか?またビーカーのサイズはどれぐらいですか?
    実験的に、全粒粉と普通のライ麦粉と両方で起こしてみました。おっしゃる通り、全粒粉のほうが発酵を助けてくれるものが多いので、普通のライ麦粉は上のほうの廃棄する部分を取り除くと発酵しているようではあるけれど、5日目の3時間で2倍に膨らむ状態までなかなか進みません。
    7日目まで同じことを繰り返しましたが、酵母さんを信じることができず、パンに使うのは無理と判断しました。でも廃棄してしまうのも…と思い、マルゲリータに使ってみたところこれが大成功。
    ライ麦の風味も残っていて、なんともおいしいピザが焼けました。もちろん、ライ麦ルヴァンを入れた以外はすべてこのサイトのマルゲリータのレシピそのままです。
    みんなのまだ食べたい!の視線を遮って、翌日の朝ごはん用に4ピースを残したのですが、オーブントースターでの焼き直しでも十分においしく、娘が
    「スーパーとかで売っているピザも急いでいるときとかには便利でそれなりに食べれるけれど、こういうピザを食べると、日ごろどんなに人工的な味のものを食べているか、よくわかるね」と言っておりました。
    子供は鋭いですよね。

    昨日は久しぶりにサワークリーム入り食パンを焼きました。最近はこちらのサイトのシンプルな山食を中種法で焼いていましたが、やはりあのパンもすごく好きです。やわらかいので、こねるのはなかなか大変ですが、最初に作り始めたころよりも、若干私の技術も上がったのか(木琴堂先生のおかげです)、こねている途中の様子も、だんだん動画の生地に近づいてきました。
    あれも中種法で作ると、もう少し本ごねのまとまりがよくなるのでしょうか?

    今日も長くなりました。
    まだ温かいせいか、庭のバジルがまだ頑張ってくれているので、この「我慢の3連休」の間、もう一度、マルゲリータを焼こうと思っています。
    よい連休をお過ごしください。

    • 岡本さんこんにちは!
      マーブル食パンは手間がかかるんですけどスライスして模様を確認するという楽しみがあっていいですよね。喜びの声を聞かせていただけて、私もプレゼントをもらったみたいです。ありがとうございます♡

      ヨーグルトメーカーが同じだなんて嬉しいです。あのビーカーは500mlサイズのものだったんですが、実はあのあと割ってしまって….。ビーカーの時は湯煎にかけるイメージで温めていました。発酵美人についてくる専用容器に28℃の水をはって、そこに沈めて、浮力でビーカーが浮きたがるのをラップをかけて抑えて容器に固定する感じでした。その専用容器ごとセットして、そのまま28℃で保温です。今は野田琺瑯の容器、スクエアLを使っています。この場合は専用容器は媒介せず、そのまま琺瑯だけセットします。なかなかちょうど良く本体にフィットしてくれるので、多分ムラなく加温できていると思います。ただメーカーから推奨されている使い方ではないので、ご自身で判断なさってください。ご参考になれば。

      あ、容器は私は毎回は洗わないんです。いい加減ですみません!もちろん毎回洗って清潔にして使用なさることに異存はないです。私は面倒くさがりなだけです。すみません。

      娘さんの舌と、感性に感動しました!手作りって美味しいですよね。私は味覚や嗅覚が特別優れているわけではないですが、それでも酵母を使ったパンやお菓子がとてもいい香りがすることはわかります。手作りの美味しさを知ってしまうと、戻れない類の食べ物ってありますよね。もちろんそればかりではなく、市販品でも美味しいものたくさんありますけれど。

      中種法は寝かせている間にしっかりと生地がつながるので、本ごねではいっときベタついてゆるゆるっとしても、そこを越えると生地の扱いは比較的、楽かもしれないですね。山食パンリピートしていただいて嬉しいです♡いつもありがとうございます!
      不安がたくさんある日々ですが、楽しいおうち時間をお過ごしください。

  • 木琴堂 さま

    今回も丁寧な返信ありがとうございます。
    発酵させるときの工程、よくわかりました。我が家には500mlで発酵美人に入るサイズのビーカーがなく、
    250㏄のとプラスチックのscrew-top keeper の750mlのを交互に使っていました。
    でも、どちらもぴったりではないので、いまいち熱伝導が不安で、温度計を入れて測ってみたりいろいろやっておりました。
    湯煎も考えたのですが、やはり確認してよかったです。
    野田琺瑯のスクエアのLもあるので、ヨーグルトを作る時や甘酒の時は使いますが、私のような初心者だと、外から気泡が見えないとちょっと不安で…。
    次回は湯煎でやってみます。
    ちなみに、ヨーグルトメーカーはちょうど買い換えたいと思っていた時に木琴堂さんのサイトで発酵美人を知り、手持ちの野田琺瑯も使えるので即買いでした。

    すべてが手作りでなければいけない、とは思わないけれど、やはり適切に手をかけ、丁寧に作ったものはおいしいし安全な気がします。(それに難しそうなものでも、今はこのサイトのように懇切丁寧に教えてくださる場所もあるし、必要なポイントを押さえれば意外とできてしまうものですよね。(といっても木琴堂さんのようにサワークリームは作ったことがないけれど (^^;)
    シフォンケーキを作ると卵黄があまるので、我が家ではよくアイスクリームやプリン、クレームブリュレなどを作りますが、くちどけが重要なものほど、食品添加物不使用の差を感じます。アイスのスーッと解ける感じが市販の増粘多糖類などが入ったアイスとは違います。
    パンも絶対に違うと思います。このサイトで教えていただいたパンは、風味が素晴らしく、おいしいパンと空気、香りを食べている感じがいたします。
    連休中のマルゲリータは昨晩作りました。
    なんとレシピの3倍量の生地を作って、4人で食べてしまいました。
    「もっちりしているけれど重たすぎず、ソースもすごく素直な味だから、いっぱい食べている認識はあるけれど、あとで苦しくならないから食べられちゃう!」と娘が。お友達の中にはダイエットに励む子も多い中、食べることが楽しく大好きでいてくれることは母親として幸せなことだと思います。
    息子から、今度チーズフランスを焼いてほしいとリクエストがありました。
    先日公開されていたバゲットを基本に作ればよろしいのでしょうか?
    いつも質問ばかりでごめんなさい。
    お時間あるときにお願いいたします。

    • 岡本さんこんばんは!
      発酵美人、気に入っていただけたのですね〜♡私もお気に入りです。名前は「どうかな」と思うけれど、笑。サワークリームも簡単なんですよ。ヨーグルトを作るように加温するだけです。ピザにトッピングすると爽やかな酸味がのって美味しいのでお気に入りです。
      シフォンケーキは人生で3回くらいしか焼いたことがないので未知ですが、卵黄が余るなんて羨ましいです……私は必死に卵白を消費する日々です。この時期はリッチな生地のパンの出番が多いので、どうしても卵白が余るのです。シフォンケーキの練習をしてみようかなあ、と思っちゃいました!
      娘さん、そのまんま素敵な大人になって欲しいです〜♡息子さんのリクエストにもお応えしたいんですが、チーズフランスというのはいろんな仕上がりのものがあると思うので、お好みでちょろっと配合を変えてあげるといいかもしれないです。バゲットそのもののガリっとしたパンの感じがお好みなら、バゲット生地のままで大丈夫だと思います。一般的なソフトフランスのようにサクッと歯切れ良くする感じだと、オリーブオイルやショートニング、バターを生地に少し(5%くらい?)入れてあげてもいいと思います。生地が固くなりすぎないでさっくりします。こねすぎるとふわんとするのでそこだけ気をつけてください。塩は少し減らして1.6%とかくらいにするといいかもですね。チーズしょっぱいので。いずれにしても基本はバゲットの作り方で大丈夫です。息子さんのお口にあいますように。
      お返事遅くなってすみませんでした。
      いつもありがとうございます!♡

      • 木琴堂さま

        こんばんは。いつも返信ありがとうございます。
        こちらこそ、なかなか返信のタイミングが取れず、申し訳ありません。
        チョコマーブル食パン、家族にもご近所にも大好評です。
        こんなにうまく膨らみ、風味もよいのなら、もっと早くルヴァンシェフに取り掛かればよかった、と感じております。
        どうも自家製酵母はイーストに比べて、ふくらみのペースがのんびり屋さんで待ちくたびれてしまう、とか、時々ちょっと酸っぱさがある、という印象が強く、それがライ麦の酵母となったら、もっと酸っぱいに違いない、と敬遠していました。
        おしゃれなパン屋さんにある、ライ麦のパン、って少し酸味が効きすぎたものが多くないですか?
        それに、私は無謀にもパンを始めてすぐに、どうせなら本格的に自家製酵母でやってみたい、とレーズン酵母やリンゴなどフルーツで酵母を起こしてしまい、味わい深さもあるけれど、最後にちょっと酸っぱい、という経験をしてしまったため、
        そつなく膨らんで味にも癖がない、微量のイーストのパンのほうが総合点が上、と思っていました
        教えていただいたライ麦ルヴァンリキッドで他のページの自家製酵母の山食パンも昨日焼いてみましたが、主人が「本当にうっまいなぁー。家で作ったパンとはどうしても信じられない」とほめてくれました。
        マーブル食パンは何度か作るうちに、動画に隠された(最初は気づかなかっただけですが)コツみたいなものが見えてきて、3回目ぐらいでやっときれいな枯山水のようなマーブルが出て、思わず歓声!

        ルヴァンリキッドのリフレッシュについて質問ですが、加温時間について、2日に1度の頻度で種継ぎできない場合は加温時間を3~6時間くらいの間で調整、とありました。
        私は3~4日に一度焼ければよいほうかな、という感じなのですが、その場合、なか2日明けて、種継ぎというのでも問題ないのでしょうか?
        また、種継の感覚は一定でなくても大丈夫ですか?
        また、ルヴァンリキッドの説明のページに、種継の粉について記載がありましたが、やはりずっと準強力粉で継いでいるとライ麦の効果みたいなものは薄れていくのでしょうか?
        それとも菌は生き続けているので、どんどん角が取れてまろやかになる、という感じでしょうか?
        ルヴァンリキッド、作ってみたけれど、使い切ってサヨナラしてしまうものもかわいそうで、2日おきぐらいに継いでいますが、木琴堂さんはその都度、取り除く部分を有効活用されていますか?
        おいしくてみんな大好きなパンですが、余るほど焼くのもパンに失礼な気がしますし、時間的に使ってあげられない場合もあり、そのたびに悩みます。

        自家製酵母の山食パンを焼いた際に、娘にワンローフと山が2つあるパンとどちらがよいかを聞いたところ
        「なんとなぁくだけれど…、ユイの勝手な思い込みだと思うけれど…山と山がぶつかり合うところ、あそこを食べられた時の満足感というか、特別な感じがたまらないの。膨らもうとするパワーが重なり合って一番美味しい気がするから、山2つのパン!」と言っていました。
        そこまで考えて食べているんだ…と、娘のこだわりにちょっとびっくり。でも確かにあの部分はパンの中のパワースポットかもしれませんね。

        チーズフランスはまだ挑戦できていませんが、クリスマスまでには作ってみたいと考えています。
        本日も長々と失礼しました。

        • 岡本さんこんにちは!
          たくさん焼いてくださってありがとうございます。酵母って面白いですよね。中でもルヴァンはやっぱり別格だと思っています。ほんと美味しいですよね。いつまでも嗅いでいられる….。

          ルヴァンリキッドは、場合によっては1週間くらいほうっておいても大丈夫です。私は旅に出るときなどは加温を6時間にして、その後、冷蔵庫で1週間放置したりします。生地の中のタンパク質なのかな?の分解が進んで、少しだけ分離します。茶色っぽい水分が確認できると思います。でもあまり気にせずに、これをリフレッシュしていきます。あまり元気がないようだったら、数回、リフレッシュを繰り返すといいと思います。元のルヴァンリキッドに戻りますよ。

          「ライの効果」というのは難しい考え方ですね。ライの風味を残したいということでしょうか? ルヴァンリキッドはミネラル分の高い粉を餌にすると酸味が強くなりがちなので、ライを餌にする場合は酸味の増加にお気をつけください。いわゆるライサワー種みたいな感じですね。

          ルヴァンリキッドの中の菌は餌や管理する環境の変化に合わせて少しづつ変化しながらバランスを保っています。同じ餌、同じ環境を再現しつづければ、同じバランスで生きつづけてくれます(理論上は)。でもご家庭でずっと同じ環境を維持しつづけることって難しいと思うので、ちょっとずつ変化していくのですね。確かに起こしたてのときの臭みというか独特の香りはすっかりなくなっていくので、丸くなっていくと思います。餌もいろいろ冒険してみてください。添加物の有無だけ気をつけてもらえるといいと思います!

          ユイちゃん!なんと可愛い娘さんでしょうか!!
          「山食のパワースポット」流行語大賞にしましょう!絶対!笑
          私もチーズフランスやってみようかなー。どんな配合にしようかしら。クリスマスが近づき、ワクワクソワソワしてきました。出かけられないけど、でもやっぱり楽しみですね♡♡

  • こんばんは。いつも丁寧なご説明、返信ありがとうございます。
    ルヴァンをやっているうちにいろいろと質問が出てきてしまいました。
    最近、頭の中でパンのことを考えていることが多いので、そのたびに、あ、これも教えていただきたかった、と思うのですが、その都度メモもしていないので、ややまとまりがない質問、よく勉強されている方にはあまりにも稚拙な質問になるかもしれません。先にお詫びいたします。

    1.焼成温度と余熱時間
    焼成温度とか余熱温度ってどうやって出されるのでしょう?
    食パン型のパンでも、焼成温度が180度だったり、190度だったりしますが、ルヴァンを使った生地(ポーリッシュも含め)の場合、イーストを使った生地よりも、少し低めになるのでしょうか?
    マーブルパンの場合余熱で230度、焼成温度が190度というのは、なにか理由があるのですか?
    例えば中種法のぶどうパンの場合、210度で余熱、210度で10分、190度で焼成ですし、自家製酵母の山食パンでは200度で余熱、180度で10分、160度で15~18分焼成となっています。

    2.一次発酵
    ルヴァンシェフを使ったパンの場合、冷蔵庫で一次発酵をオーバーナイトでする必要はないのでしょうか?
    それ以前にゆっくり発酵させているから必要ないのかな?とも想像するのですが…。
    今の季節は寒いので、問題ないと思うのですが、夏場はやはり温度が一定の冷蔵庫野菜室のほうが安全ですか?

    3.別のページのパンですが、ハイジの白パンでルヴァンリキッドを使う場合、ポーリッシュではなく、普通に混ぜるのですよね。どういうときにポーリッシュにすべきなのでしょう?

    4.山型食パンとプルマンでは、生地の水分量って違ってきますか?
    例えば、このマーブル食パンを角食ではなく、ふたをしないでのびのび作りたい場合、水分を少し増やして生地を仕込んだほうが良いのでしょうか?

    私はこのサイトを見て、やっとパンを作れているレベルなので、基本は教えていただいている通りに、忠実にやってみているのですが、ルヴァン生地があまりにもおいしいので、これでぶどうパンを作ったらどうなるんだろう、とか、ハイジの白パンも今度はぜひルヴァンを使ったやり方でやってみたい、と思って白パンのページを勉強しなおしているうちに、こんな質問が出てきてしまいました。

    お返事、お手すきの時にお願いいたします。

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    アトリエミツトパンははちみつとパン(とトマト)をこよなく愛する晴が主宰するアトリエです。 はちみつの魅力や可能性、レシピの発信を行っています。 自家製のパンについても勉強してきたことをじゃんじゃんシェアしていきますね。 どうぞよろしくお願いします。