クラック塩パン

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■クラック塩パンの作り方
—-4個分

 配合

▶︎生地

・準強力粉 170g(100%)
油脂 5.1g(3%)
・水 91.8g(54%)
モルトシロップ 0.7g(0.4%)
・ルヴァンリキッドTA210 8.5g(5%)
・インスタントドライイースト 1.7-2.1g(1-1.2%)
1.7g(1%)

最新のクラック塩パン

▶︎こちらは最近よく焼いてる配合

マニトバ(80%)
ポラリス(20%)
・粗糖(1%)
・水(60%)
・ルヴァンTA200(5%)
・塩(1.8%)
・バター(3%)
・リロンデル(1.2%)

包むバターは生地玉(おすすめ70g)の10%くらい

▶︎工程

1.
オールインでしっかりめにこねる。

2.
室温に少しおいてから、冷蔵発酵

3.
復温させて2-2.5倍くらいで分割(生地玉1つ70g)、ベンチ、成形

4.
最終発酵は2.5倍くらい、かなりふっくらするまで。

5.
焼成, 13-15分

230℃5-7分スチームあり, 残りはスチームなしで

▶︎巻き込みバターとトッピング

・巻き込み用バター 7g×4個
・巻き込み用塩とトッピング用塩 適宜

クラックの条件

焼き上がりにクラストが割れるということは、焼成でしっかりと伸びてから、冷めるときに大きく縮むということです。

伸びのいい生地にする必要はありますが、保水性が高すぎたり、焼きが甘くてシワになるような状態で焼き上がるようでは、クラストは割れません。またあからさまに水戻りしないように、ある程度、焼き切ってしまう必要もあります。

今のところ、体感として感じているのは、粉はなんでも対応可能、油脂や砂糖は少なければ少ないほど良好、卵などは配合しない方が無難、酵母は多めに添加、という感じでしょうか?

材料

◆粉はリスドオルです。
このほかにマニトバ、はるゆたかブレンドなどいろいろ試しましたが、どの粉でもちゃんとクラックしました。粉はなんでも良さそうです。

◆ルヴァンリキッドとモルト
こちらはオプションです。あれば、発酵促進、生地の軟化を助けてくれて、旨みもUP、なんとなく助けになるけれど、ないならなくても大丈夫です。何しろスピードベーキングなので、良さはさほど出ません。何に置き換え可能かと聞かれることがあるんですが、置き換えなくて大丈夫。なければカットしてください。

◆ルヴァンリキッドの作り方
詳しいガイドはこちらをご利用ください。

【ライ麦ルヴァンリキッド】の起こし方・作り方

 フロー

◆生地を作る

捏ね上げ温度
25-27℃

一次発酵
28-30℃ / 2.5倍くらい

分割
2分割 / 70gくらい

最終発酵
28-30℃ / 2.5倍くらい

◆焼成する

予熱 280℃
焼成 230℃で5分(スチーム有り), その後230℃で5-8分(スチーム無し)

ポイント
フローは目安です。生地の状態を見極めながら、各工程を調整してください。焼成温度はお持ちのオーブンに合わせて調整してください

■生地を作る

1

リスドオル、塩、ショートニングをボウルに入れ、軽く混ぜる。

オールイン製法

はじめから油脂も加えるので、オールイン製法のうちです。グルテンの繋がりを脆くして、生地の歯切れを良くしてくれます。

この時点では油脂がダマになっている状態でかまいません。軽くさっくり混ぜておきます。

2

水、モルトシロップ、ルヴァンリキッドをメインのボウルに入れてしっかり溶かす。

インスタントドライイーストを加えてよく溶かす。

3

1の粉類を2のボウルに加えて、軽く混ぜる。粉気がなくなったら、捏ね台に出して、材料が均一に混ざるまで捏ねる。

4

10-15分間、生地を休ませる。

10-15分のお休みについて

捏ねの負担を軽減するために、私は手ごねの場合はインターバルを入れます。過去には最初のお休みを30分くらい取っていましたが、最近書籍を読み直して、グルテンの形成に塩の影響がではじめるまでは15分くらいかかるということを知りましたので、30分→10-15分へと短縮しました。

今回は……

・お休み10-15分
・捏ね5-10分

食パンなんかの場合は……

・捏ね5-10分
・お休み10分
・捏ね5-10分
・お休み10分……

手捏ねでも作りやすい負担だと思います。

ミキサー使用される場合は、インターバル必要ありません。

5

生地を捏ね台に出して、しっかり捏ねる。

捏ねあげ温度
25-28℃

6

一次発酵をとる。

発酵
28-30℃ / 2.5倍

7

分割する。

分割
4分割 / 70g

ベンチタイムをとる。

8

成形する。

ロール成形は締まる

ロール成形は、成形時に生地を緩めながら巻かないと締まります。でも適度に閉めると、縦にぐんと伸びてくれます。締めるけど、締めすぎないくらいで巻いてください。

バターロールの場合は、今回のように巻くと、巻目から裂けてきたり、最終発酵で表層が割れたりします。今回は塩パンなので、巻目が裂けるくらいはいいんですが、表層が裂けるのは困ります。

配合がリーンな上に吸水も低くすぎるので、締めすぎには注意です。

9

最終発酵をとる。

28-30℃ / 2.5倍くらい

発酵はたーっぷり

発酵はたっぷり、が合言葉です。

とにかくしっかり緩めてあげないと、見栄えにも、焼き上がりの食感にも影響が出ます。

発酵の見極めはこんなイメージです↓

・2.5倍くらいに膨らむ
・フォルムがふっくらする
・巻目が溶けたように見える
・生地に透明感が出る
・ふるふるふるえる
・触ってみると芯が柔らかくなっている

バターロールでもクロワッサンでも確認する点ですね。

今回は特に、気泡が程よく入らないと食感が悪いです。ストレート法、リーンな配合、吸水も低い、これは食べにくさと老化の速さを追求したようなパンですよね💦そのためにも最終発酵はとても大事です!! たーっぷり取ってあげてください☺︎

一方で、小麦の香りがダイレクトに感じられるし、酵母量も多いので焼きたて冷めたてはパリパリふわふわです。バターもしっかり香ります。パンが冷めて、小麦の蒸された香りが落ち着いたら、すぐに食べて欲しいです。日を置いて食べる場合は、リベイク必須です。

■焼成する

塩をふりかけて、必要であればスチーム焼成の準備をして、焼成する。

予熱 280℃
焼成 230℃で5分(スチーム有り), その後230℃で5-8分(スチーム無し)

オーブンによって工夫して

私の使っているビストロは焼成時のスチームが出ません。「うちも出ないんですよ」と石窯使用者さんに言われることがあるんですが、そのレベルじゃなく、本当に1ミリも出ません、涙。なのでスチームを手動で入れるためには、高温の予熱が必要で、この温度になっています。

あるいは生地に霧吹きをして窯入れするのであれば、250℃くらいの予熱でも大丈夫です。スチーム焼成ボタンが利用できる場合もこのくらいで。

■完成!

1-2分のうちにパリパリと音を立ててクラストが割れていきます。

エンターテインメント性の高いパン

とにかく楽しい! そしてとても勉強になると思います。副材料が入らないとこんなふうに焼ける……逆に、卵や油脂、糖が、いかにパンを食べやすくしてくれるのかがわかるパンだとも思います。

ぜひトライしてみてね☺︎

ABOUTこの記事をかいた人

アトリエミツトパンははちみつとパン(とトマト)をこよなく愛する晴が主宰するアトリエです。 はちみつの魅力や可能性、レシピの発信を行っています。 自家製のパンについても勉強してきたことをじゃんじゃんシェアしていきますね。 どうぞよろしくお願いします。