酒種で作る胡桃パンです。せっかくの酒種生地なので酵母の置き換えだけでなく、配合も少し見直しています。
シンプルだけど味わい深いパンになっています。
胡桃パンのお花成形はほんとうに可愛らしいので、いつかご紹介したいと思っていました。
酒種のパンはゆるみやすいのが難点ですね。最終発酵でパンが転びやすいので、成形はいつも以上に丁寧に行なってください。水平カットを入れているのでなおのこと生地が崩れやすいです。
水平カットを入れるこちらの成形にするとクラムがほわっと四方に広がります。ぎゅっと押さえ込まれて縦に伸びるクラムとは違って、ほどけるような印象になると思います。食感の違いを楽しんでください。
#酒種の胡桃パン
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作り方
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酒種の胡桃パンをどのような流れで作るのかを確認しましょう。
酒種の胡桃パンを作る / 1日目
✦ 胡桃の下処理をする
❶オーブンペーパーの上に胡桃を重ならないように並べて160℃で10-15分ほど焼く。❷焼き上がった胡桃は仕込み水の牛乳に浸して10-15分ほど吸水させる。
❸ストレーナーで濾して牛乳と胡桃をわけ、❹胡桃はキッチンペーパーで拭き取り、好みの大きさに砕く。わけた牛乳は冷まして、胡桃が吸ってしまった分の牛乳を足したうえで仕込み水へ。

胡桃は使用前に軽くローストすることで胡桃の個性的な香りや風味が立ちあがってとても良い味わいになります。一方で内側まで水分が飛んでしまうので、パン生地に加えたときに生地中の水分を吸ってしまうというデメリットがあります。
パン生地を乾燥させないために、パン生地に加える前に軽く吸水させておくと安心。時間は10-15分ほどが目安です。今回は牛乳で行います。
少し意外かもしれませんが、苦味や臭みがあるものを乳感でマスキングすることはパン作りではよく使われる手法です。胡桃の苦味や渋みなどのえぐみもそのひとつ。
胡桃はそれ自体にえぐみが残ったままだと違和感があって非常に食べにくいんですが、そのえぐみや色がパン生地に移るとパンの風味がより複雑になってよりおいしくなるのです。生地が薄紫になるのも胡桃パンらしくていいですよね。
✦ 生地を作る
仕込み水と粉類を準備する
ときたまご、酒種、胡桃の下処理に使用した牛乳、水を合わせて仕込み水を作る。

胡桃に吸収されてしまった分の牛乳を注ぎ足してあげて50%(90g)にしてね。
レヴ・ドゥ・ラパン、オーガニックスムレラT70、スキムミルク、粗糖、塩を先に混ぜ合わせる。こちらを仕込み水にふり入れてミキシングをはじめる。

リフレッシュから2-3日以内に使用する。発酵活性に不安がある場合はスティフスターターに変換して使ってね。
前半は生地温度28℃以下でコントロールする。最終発酵のみ環境温度35℃まであげてOK。
ミキシングする
ミキシングする。

まずは材料の混合・分散・均一化を目指して低速でミキシングします。2分弱で粉っぽさがなくなるといいと思います。
次に中速でミキシングします。時間としては7-10分くらい、生地がある程度まとまってきます。生地の質感はまだまだ粗くて大丈夫◎。
グルテンチェックをする
生地を2-3分休ませてからグルテンチェックをする。

・膜を張らせるとムラが目立つ
・破けやすい
・破くと千代紙を破くときのようにギザギザにちぎれる
こんな感じでまだあまり繋がっていなくて
大丈夫です◎。
バターを入れてミキシングする
バターを加えて中速でミキシングする。

バターをちぎって生地に散らし、バターが吸収されるまで中速でミキシングします。時間としては3-5分くらいでしょうか。
生地に油脂が吸収されたらストップです。食パンのようにみっちりと繋げるというよりは、手割りするとほくっとわれるような感じに仕上げます。
最後に1分くらい高速でミキシングして生地にハリとコシを出します。
グルテンチェックをする
生地を2-3分休ませてからグルテンチェックをする。

・膜がある程度、均一に伸びる
・質感はマットでベタつきがない
・膜が破れる瞬間には少し指に抵抗があって、一定距離はツーっと滑らかにすべるように破れる
薄膜と言われる状態までいかなくてOKです◎。
胡桃を混ぜ込む
胡桃を加えて手混ぜする。

具の混ぜこみにはいくつかの方法があります。
ミキサーに入れてミキシングする方法、生地を広げてラミネーションのように折りこむ方法、生地をカットしながら切り混ぜする方法、今回のように手混ぜでもみこむ方法です。それぞれに良さがあります。
胡桃パンのように生地の色がくすんでも気にならなず、生地もデリケートでなく、むしろ具材の風味が生地に移ることが歓迎されるようなパンの場合は、ミキサーや手混ぜで入れると手間も少なく、簡単でおすすめです。
こねあげ温度は25-27℃を目指します。
このあとすぐに冷蔵してしまうのでここから大幅にずれなければ大丈夫です。発酵膨倍率は復温で調整しますね。
✦ 冷蔵発酵をとる
生地を発酵容器に入れる。そのまま冷蔵発酵をとる。

冷蔵発酵は、アトリエミツトパンでは通常「最低8時間、最高24時間」をご提案しています。中でもおすすめなのは「18-24時間」。今回もこの時間のうちでコントロールしています。
酒種は自家培養酵母の中でも発酵力がかなり強いので、1.5倍を超えるくらいには膨らむと思います(こねあげ温度25-27℃をきっちり守っていただくと、冷蔵庫で発酵が止まりにくいです、注意です)。残りは復温でコントロールしてください。
冷蔵発酵をとらない場合は、酵母の活性にもよりますが、27℃あたりで3-5時間くらい。20-24℃くらいだと6時間以上かかることもあります。よく生地の状態を見て時間を調整してください。
酒種は発酵が早い分、種落ちするのも早いです。普段から自家培養酵母のフローに慣れている方は、いつものフローより気持ち先手を打つ感じで進めると良いと思います。



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酒種の胡桃パンを作る / 2日目
✦ 復温、分割、ベンチタイム
復温をとる
生地を冷蔵庫から出して室温で発酵させる。

環境温度25℃くらいを想定しています。
60-90分ほどで2-2.5倍になります。最低でも2倍を超えるまでは復温をとってください。
分割する
生地玉ひとつ70gくらいで6分割する。

プレシェイプしてベンチタイムをとる
生地を丸めなおして、弾性が抜けるまで休ませる(15-20分ほど)。
分割時の断面を内側に折りこむようにして表面だけを軽く張らせます。ガスは抜きすぎないで。綴じ目もとじなくてOKです。生地の表面に胡桃が飛びださないように注意。
❶生地の断面を内側に折りこんで軽くまるめます。❷手のひらをお椀の形にして、手のひらにできた空間に生地を入れてコロコロ転がします。❸生地の表面がキュッと張ったらOK。

ベンチタイムは生地の弾性が抜けるまで、15-20分くらい。生地の緩みが足りないようならもう少しゆっくりとってあげて。
夏場は冷蔵庫でとってもOKです◎。
生地温度は15℃くらいあると扱いやすいですよ。
✦ 成形する
二段階で成形する。丸め直してから胡桃パンの成形へ。
❶軽くガスを抜き、❷手をお椀の形にして手のひらの中で生地を転がして丸める。❸❹綴じ目をしっかりとつまんで形を整える。
ひとつできたら次の生地玉へ。8個すべて丸め直しをしてから胡桃パン成形へと移行する。

❶綴じ目を下にして生地をおき、綺麗な円形になるように軽く潰す。❷❸❹❺五カ所カットして花びらを作る。❻❼❽花びらの一枚一枚に水平にハサミを入れる。


✦ 最終発酵をとる
生地が2倍弱くらいに膨らむまで最終発酵をとる。
冷蔵発酵後の生地なので生地が冷えています。急な温度変化で生地が汗をかかない温度でコントロールします。
目安は30℃で15分、その後35℃で45-60分、加湿はたっぷりめで生地が2倍弱くらいになるまで育ててあげます。


一般的な最終発酵の見極め+胡桃パン成形ならではの見極めの両方を知っておくといいと思います。
・サイズアップしている(2倍に届かなくてもいい)
・生地が気泡をはらんで、生地色に透明感がでる
・フォルムにシャープさがなくなって丸みを帯びた形になる
・優しく触れるとゆっくりと指を押し返して生地が戻る
・生地の表層が乾いている
要は弾性が抜けてふっくら膨らんでいればいいわけです。
胡桃パン成形の場合は生地を水平カットしているので、発酵膨倍率は2倍に届かないことも多いです。さらにカット面のシャープさが消えて角がトロンと溶けるようなフォルムになってきます。生地の表層がふっくらと持ち上がってシワがなくなります。十分な加湿の中でも発酵熱で生地の表層が乾いてきます。
このあたりを確認してみてください。
✦ 仕上げをして焼成する
たまご液を準備し、生地にぬりたまごをする。仕上げに胡桃をのせて焼成する。


焼けたら網の上にのせて冷ます。


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ノート
✤ 酒種はリフレッシュ後2-3日のものを
✤ 酒種生地の管理方法
✤ ぬりたまごを乾かす? 乾かさない??
✤ 水平カットは必要か?
✤ 胡桃の下処理
✤ もうひとつの下処理 / 胡桃の脱タンニン処理
✤ 仕込み水の牛乳を吸水処理に使うメリット
✤ 加水について
✤ ボウルで発酵をとる理由
✤ 復温で発酵をコントロールする
✤ 窯入れの温度を配慮する
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