季節のフレッシュフルーツの酵母「桃とプラムの酵母」の作り方。プラムを加えることで少し艶っぽい香りの酵母に仕上がります。
桃とプラムの酵母
作りやすい分量
■桃とプラムの酵母の作り方
下準備
果物を洗い、皮を向いたり適当な大きさにカットします。桃は皮と種を使用します。プラムは実ごと使用します。
1
果物、水、砂糖を加えて28℃で保管します。
培養
28℃ / 24-30時間
一方で、酵母起こしの後期は頻繁に撹拌し、酸素過多の状態で育てた方が発酵活性の高い酵母が育つはずです。お試しください。
12時間後の様子↓
24時間後の様子↓
30時間後の様子↓
2
果物を取り出します。
3
再び28℃で保管します。
培養
28℃ / 18-24時間
12時間後(仕込みから42時間後)の様子↓
18時間後(仕込みから48時間後)の様子↓
4
冷蔵庫に入れて保管し、翌日以降に使用します。
5
完成!
■ポイント
フルーツ酵母とは
フルーツ酵母とは?
フルーツに付着している酵母や微生物を、空気中に浮遊している酵母や微生物とともに水の中で培養し、主にパン焼きに使用するもの。大きく分けて二種類、ドライフルーツで起こす酵母と季節のフレッシュフルーツで起こす酵母がある。
今回の桃とプラムの酵母はフレッシュフルーツの酵母です。
「フルーツを洗ってもいいの?」と尋ねられることも多いのですが、使用されるフルーツの衛生面に左右される問題かと思います。個人的には、フレッシュフルーツは必ず洗っています。しかも割としっかりと。「フルーツに付着した酵母や微生物を……」なんて言っていますが、酵母や微生物は空気中にもたっぷりいるようですし、何より、私の場合はフルーツを八百屋さんやスーパーで入手することが多いので、新鮮なものをダイレクトにキッチンへ……というわけにいかないからです。フルーツ、みなさん洗ってから召し上がりますよね?そういう方は、フルーツを洗ってから使用してはいかがでしょうか。ご自身の衛生観念に沿って行動されるといいと思います。
フルーツ酵母の使い方
酵母液のまま使用する場合は、普段はベイカーズ%で15-30%くらい添加しています。発酵活性に不安が残る場合は、必要に応じて、発酵活性の高いその他の酵母や、市販のインスタントドライイーストを併用しています。中種の工程をはさんだり、元種にする場合は、より安定した発酵を期待できます。
完成後はできるだけ新鮮なうちに使い切ることをおすすめします。私は5日を目安にしていますが、それで酵母が完全に働かなくなってしまうわけではありません。いくつかのレポートで、完成から2ヶ月経った酵母でもパンが膨らんだという記録があります。先日、1ヶ月経った酵母のオリで元種を仕込んだところ、一応、3倍までは膨らみました。けれどどんなパンにも安定して使用できるように整えるにはコツが必要ですし、あまりおすすめはしません。新鮮なうちに、元気な酵母でパンを焼いてみていただきたいな、と思います。