#高加水フォカッチャ
#ピッツァ
#ピッツァマルゲリータ
イタリア国旗のカラーでもあるバジル・チーズ・トマトで構成される代表的なピザです。高加水フォカッチャ生地で焼くとカリカリともっちりが組み合わさってとてもおいしいです。
ピッツァマルゲリータはナポリピザの代表格。この組み立てはナポリでは庶民的でよく食べられていたものだったようですが、1889年当時の王と王妃マルゲリータ・ディ・サヴォイア・ジェノヴァがナポリを訪れた際にこちらを大変気に入り、マルゲリータと名付けたと言われています(諸説あり)。
こちらの生地でこんなパンも焼けますよ!
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材料
粉量200g分
粉量200g
✦ 生地
✦ トマトソース
カットトマト | 400g |
にんにく | 10g |
はちみつ | 10g |
塩・胡椒 | — |
✦ 具材
トマトソース | |
トマト | |
モッツァレラチーズ | |
黒胡椒 | |
バジル |
✤
材料の置き換えは自己責任でお願いします。
✤
イタリアカプート社から販売されている強力粉。タンパク質14.5%、灰分0.6%。ハリやコシが出やすい製パン性の高い粉である一方で、吸水はそれほど良くはないです。仕上がった製品は粉の旨みがしっかり出るので生地を味わうレシピによく使用されます。
✤
酒種は4番種までスクリーニングをして仕込む伝統的な酒種を使用しています。
✤
にんにくはフレッシュなものを使用してね。その場ですりおろすのがおすすめですが、今回はオイル漬けしておいたものを使っています。
✤
トマトはおいしいトマトを使っていただけたらと思います。予算に余裕があるならアメーラトマトなどのブランドトマトをぜひぜひ。個人的にはブリックスナインというトマトもおすすめです。皮が厚めなのが好き嫌いの分かれるところですが、大きくカットして焼いていただくと身も崩れにくくてジュワッと食べ応えがあってとっても良いです。
✤
はちみつはアカシアの森のはちみつを使用しています!おいしいですよ!
✦ 酒種の作り方はこちらをチェック
ベイカーズパーセント
✦ 生地
マニトバオーロ | 100% |
水 | 72% |
酒種 | 12% |
塩 | 1.8% |
オリーブオイル | 4% |
作り方
フローを確認する
工程が2日に分かれているので、まずはどのような流れで作るのかを確認しましょう。
✦ 1日目
1
マニトバオーロ、水を合わせてよく混ぜる
混ざったらオートリーズをとる
10℃-25℃ / 30-60分
10-15分寝かせることで生地がある程度勝手に繋がってくれます。酵素の分解も進むので生地がとろんと伸びるようになります。今回はオートリーズを長めにとっています。
温度は基本的には5℃以上であればいいと思いますが、ここではもう少し活性を求めたいので10℃以上を提案します。25℃以下と言っているんですが……生地が緩みすぎるようであれば23℃以下をキープした方がいいかもしれません。
何度か作って調整してください。
空気を遮断するかしないかもお好みで。わたしも最近はいい加減になってきました……。
オートリーズ30分後の生地
オートリーズ60分後の生地
あまりわからないかも……しれませんが、お好みで加減してください。
2
酒種を加えて混ぜる
酒種なのでセオリーとしては生地温度は特に高すぎなければOKなんですが、生地の伸展性や伸長性の点からも生地温度は15℃以上を目指すといいと思います。
混ざったら塩を加えて混ぜる
塩が混ざったら3分ほど手混ぜする
ボウルの底に手を入れて生地を引き伸ばして戻す……このくり返しです。
生地を10分ほど休ませる
25℃以下 / 10分
生地が緩みすぎるようであれば23℃以下をキープしてください。必要であれば冷蔵庫を使ってね。
3
オリーブオイルを加える
オリーブオイルを回しかけたら、生地の端を持ち上げて薄く引き伸ばして中心に折りこんでいきます。何周かするうちに生地にオリーブオイルが馴染んでいきます。
生地を15-20分休ませる
25℃以下 / 15-20分
生地が緩みすぎるようであれば23℃以下をキープしてください。必要であれば冷蔵庫を使ってね。
4
パンチを入れる
折りたたみと引き伸ばしを縦横それぞれ1回ずつ行います。
生地を15-20分休ませる
25℃以下 / 15-20分
生地が緩みすぎるようであれば23℃以下をキープしてください。必要であれば冷蔵庫を使ってね。
5
パンチを入れる
折りたたみと引き伸ばしを縦横それぞれ1回ずつ行います。
6
予備発酵をとる
冷蔵発酵の前に生地を育てておきます。酵母量がかなり低いのでこである程度、発酵させておかないと冷蔵中に生地が持ち上がってくれません。しっかり酵母を働かせてあげましょう。
保形性のないたゆたゆした生地は丸めて発酵が取れません。なので生地の重さが全体に均一にかかるような容器を選らんであげます。
具体的には、生地を容器に平たく入れたときに生地の厚さが2-3cmになるもので、側面が垂直に立ち上がっているものです。
もうひとつ、熱伝導率のいい容器をおすすめします。発酵ムラを防ぐためです。ゆるゆる時間をかけて冷やせばその分、内と外の発酵ムラが大きくなります。急冷できる容器を選んでね。
予備発酵後の生地です。
7
冷蔵発酵をとる
空気を遮断して生地を冷蔵庫で休ませます。
基本的には冷蔵時間は自由ですが、ある程度の長さを確保しないと低温長時間発酵の恩恵を受けられないです。いつもご案内している時間をご紹介します。だいたいパターンはこの4つ。
・最短は8時間
・無難でとり入れやすいのは12-18時間
・理想的なのは18-24時間
・こだわりがあるなら24時間以上も(長熟だとチルド室使ったりします)
わたしはだいたい18時間は寝かせます。
今回も18時間で2倍になることを確認していますが、もし冷蔵発酵が思う通りに進まなかった場合は、復温をとって生地が2倍になるまで育ててね。
✦ 2日目
トマトソースを作る
トマト、すりおろしたにんにく、はちみつを合わせて火にかけて好みのかたさになるまで煮詰める
塩胡椒で味を整える
粗熱をとっておく
8
生地を天板に移す
発酵後は2倍になっています。2倍になっていれば特に復温は必要ないです。
オリーブオイルでコートした捏ね台に出して……
ひっくり返しながら天板に移します
生地を上下左右にやさしく伸ばして形を整えます
気持ち具をのせる部分を薄く、外側のミミになる部分(ナポリピッツァではコルニチョーネといいます)はなるべく触らずに少し厚みがある状態で成形してくださいね。
1. 発酵した生地にオリーブオイルを散らす
2. 容器を裏返して、捏ね台に生地を出す
3. 表裏を返して天板に移す
4. 形を整える
詳しくは動画を観てください
10
仕上げをする
生地にトマトソースをぬってモッツァレラチーズを散らします。お好みで黒胡椒をふりかけます。
生のバジルが苦手な方はここでトッピングしてください。メリットは窯から出した瞬間から鮮やかに香りが立つこと。デメリット緑の色味が褪せることです。
11
焼成する
下火で天板からの熱伝導で素早く火を通していくので、このくらいの厚さならば5-8分くらいで火が通るはずです。
最高温度(300℃) / 5-10分
熱々に予熱した天板にオーブンシートごと生地を滑らせて入れて焼きます。下火で気泡を縦に立ち上げることで、高温短時間焼成でも火通り良く、軽く焼き上げます。
ご参考までにミツトパンのオーブンの実測値をお伝えしておきますね。
予熱完了時
庫内手前230℃ / 奥250℃
10分間空焚き後
庫内手前250℃ / 奥250−270℃
私はここで窯入れしています。
12
完成!
バジルを後のせする場合はここでどうぞ。
ノート
✤ 酒種生地の注意点
酒種生地はタンパク質分解酵素を持っているので温度管理に気をつけます。プロテアーゼの生成温度や至適温度帯は由来によって変わりますが、麹由来のプロテアーゼの至適温度帯は30-50℃くらいです。そこから酒種生地は28℃未満での管理を推奨されることが多いと思います。
個人的には一次発酵までは低温で管理し、最終発酵からは普通の生地と同じように管理しても問題なさそうな印象を受けます。そもそも最終発酵って長くても2時間くらいなので、そこで生地が溶けたりすることはないと思います。
ただ給水が多い多加水生地の場合は酵素の働きが活発なので、温度管理を慎重に行ってください。
✤ ルヴァンリキッドと市販酵母で作る場合
・マニトバオーロ 100%
・水 79%
・ルヴァンリキッド 12%
・インスタントドライイースト 0.1%
・塩 1.8%
・オリーブオイル 4%
こんな感じです。ルヴァンリキッドの型焼きフォカッチャの動画を別で出していますのでそちらをご覧ください。
✤ イーストだけの配合例
・マニトバオーロ 100%
・水 79-80%
・インスタントドライイースト 0.1%
・塩 1.8%
・オリーブオイル 4%
ルヴァンリキッドは元々オプションなので、ただ引き算するだけで大丈夫です。給水は80%くらいで調整してください。
Q&A
Q.
晴がお答えします
Q.
晴がお答えします