中種法のこと。パンの材料の一部をあらかじめ発酵させておく発酵種法のひとつ。作りたいパンの材料の一部の粉50-100%、水、酵母をあらかじめ合わせて発酵させた「中種」を作り、それを残りの材料と合わせて本生地を作る製パン法。
英語ではSponge and dough method。ここからスポンジ法ともいわれる。
中種とは中間種のこと。目的のパンのために通過する中間種のことで、元種とは違うものなので区別しておきたい。
❶中種作りと❷本生地作りと、工程がおよそ2倍になるので手間と時間がかかる。
生地作りの面では、水種ではなく生地種として発酵させているため機械耐性があり、本捏ね生地のグルテンの形成も早い。中種生地の熟成が済んでいるので本生地の発酵は安定し早くなる傾向にある。仕上がったパンはクラムのきめが細かくやわらかくなりボリュームが出て、よりソフトな食感に仕上がる。保水性も高まる。香り、風味が豊かになり、水分の抜け方も遅いので老化しにくい。
中種は一般的には小麦粉総重量の50-100%で作られる。パネットーネの1番生地やビガ種も中種の内のひとつ。
中種は小麦粉、水、酵母のみで仕込まれることが多いが、砂糖や塩を加えるものもある。中でも砂糖を加えた中種を 加糖中種 という。