みなさん、いつも遊びにきてくださり、ありがとうございます。
いくつかご質問をいただいています。ただ私のサイトの方でエラーが出てしまって、コメント欄にてお返事ができません。たいへん申し訳ありません。
プラグインを入れ直したりしたいんですが、これまでのコメントが全て消えてしまうかも……それは悲しいし……と、ためらっているところです。
しばらくコメント欄をしめさせていただきます。
よろしくお願いします。
にんじん角食🥕の作り方
🥕配合
1.5斤型(2,660ml)1本分
▶︎中種
マニトバ(80%)240g
水(50%)150g
リロンデル(0.7%)2.1g
▶︎本捏ね生地
ポラリス(16%)48g
砂糖 (10%)30g
水(6-9%)18-27g
ギリシャヨーグルト(5%)15g
卵黄(5%)15g
はちみつ(6%)18g
ルヴァンTA200(8%)24g
塩(1.7%)5.1g
バター(10%)30g
▶︎具
にんじんグラッセ(45%)135g
🥕にんじん(100%)250g
🥕砂糖(35%)87.5g
🥕レモン果汁(10%)25g
水は6-9%で調整します。副材料(バター以外)の水分値など計算するとTH67.6-70.6%。水分値と仕込み粉量によって捏ねあがりまでの時間が変わってきます。手際よく、最短で捏ねて4分くらい。時間がかかる場合は8分くらい。生地の様子を確認しながら捏ねてください。
ルヴァンはカットしてもOK。本捏ね生地で薄力粉と水の配合を調整してね。
詳しくは音声ガイドをご覧ください!
にんじんはグラッセにすると重量が半分くらいになってしまうので、その点だけおさえて仕込み量を算出してください。
マニトバはたんぱく値14.5%、灰分0.6%の強力粉(外麦)です。特別に吸水がいいというわけでもないので、一般的な外麦に置き換え可です。国産小麦では、私の場合は、少し水を加減して春ゆたかブレンドなんかで代用します。
ポラリスはたんぱく値5.8%、灰分0.35%の一般的な薄力粉(内麦)です。パンに使うのはあまり見かけませんが、最近、焼き菓子でもよく使っているので、こちらを使用しました。気に入っています。
リロンデルは市販酵母。セミドライイーストです。インスタントドライイーストのサフ赤に置き換え可です。金でもいいです。ちょっと発酵速度が変わるかな??
ルヴァンはTA200。最近は「前種40g+E65 80g+水80g」でリフレッシュするのが気に入っています。3-4時間で2-3倍になるくらいの勢いです。
バターは今回は高千穂発酵バターを使用しています。大好きすぎます。
🥕フロー
■にんじんグラッセを作る
■中種生地を作る
捏ねあげ温度25C
発酵
28-30C/120分/2.8-3倍
冷蔵発酵
4-8C/12-18時間/生地が軽くしぼむくらい
■本捏ね生地を作る
捏ねあげ温度25-27C
発酵
28-30C/30-45分/1.5-1.8倍くらい
分割
4つ/170-180g
最終発酵
35C, 80%/75-90分/型の8割くらい
フローは目安です。生地の状態を見極めながら、各工程を調整してください。焼成温度はお持ちのオーブンに合わせて調整してください。にんじんグラッセは生地作りの隙間時間に作ってくださいね。
🥕にんじんグラッセを作る
1
にんじんを15分ほど下茹でする。
2
水を切ったにんじん、レモン果汁、グラニュー糖を合わせて火にかける。煮汁がとろとろになるまで煮る。10-15minくらい煮たら、冷ます。
3
ダイスに切って、水分を拭いておく。
🥕中種を作る
1
水にリロンデルを溶かし、マニトバを加えて捏ねる。
こねあげ温度
25C前後
2
発酵させる。
発酵
28C/120分/2.8-3倍
3
冷蔵庫にうつす。
冷蔵発酵
4-8C/12-18時間/生地が軽くしぼむ
このくらいしぼんだら使っていく。
🥕本捏ね生地を作る
1
水、ルヴァン、ギリシャヨーグルト、卵黄、はちみつを加えてよく混ぜる。
2
ポラリス、砂糖、塩を加えてペーストにする。
3
中種にペーストをぬり広げ、切り混ぜする。生地が均一になるまですりごねする。
生地がよく混ざったら、10-15分休ませる。
4
休ませた生地を、手捏ねで、力強くしっかりめにミキシングする。
際限なく広がっていた生地が、手のひらに沿ってまとまって動くようになる。少し叩き捏ねをしてから、表層を張らせて丸める。5分休ませる。
・捏ね台から引き剥がすと、伸びた部分が滑らかに見える
・手のひらに感じる弾力が強くなる
・グルテンの膜が透けるほど薄く伸び、ムラがなく、マットな艶が出るイメージ
おおよそ4-8分ほどかかります。水分量や生地量にもよります。水分も生地も少なければ、捏ねの効率があがるぶん、早くこねあがります。慣れるまでは加水は少なめに。また、使い慣れない小麦を使う場合も、少し加水を減らしてあげると失敗なく作れますよ。
5
バターを加えて切り混ぜる。すぐに吸収されていく。つるっとした生地になったら、また少し叩き捏ねをしてから、表層を張らせて丸める。5分休ませる。
6
今回は断面の可愛さ命です。にんじんを切り混ぜすると生地の白さが汚れてしまうので、折りたたみで具を入れます。
捏ねあげ温度
25-27C
捏ねあげ温度は基本的には厳守です。不活化の酵母を残したくないですし、発酵にかかる時間が安定しなくなるからです。
ただ、今回は、酵母は中種なので、不活化の酵母の心配はありません(すでに元気に発酵しているはず)。一般的なストレート法のように、悪い影響が顕著に出ることはありません。ただ少し発酵時間が伸びるかも。発酵膨倍率1.5倍くらいを目安に生地の様子を見てくださいね。
7
発酵させる。
フロアタイム
30C/30-45分/1.5-1.8倍
8
4分割する。生地玉ひとつ170-180gくらい。
ベンチタイム
20-30分
9
成形して型に入れる。成形は動画をご覧ください。
本来、角食パンはきっちり成形したいもの。でも今回はにんじんを潰したくないので、ふわっと折りたたんで成形しています。なので密な内相が好まれる角食とは少し違う仕上がりに。でもそれも狙いのうちなので、ふわっと成形してください。丁寧に成形してもらえれば、角まで生地が満たないということはあまりないと思います。
10
発酵させる。
最終発酵
35C/75-90分/型の8割くらい
11
ふたをして焼成する。
焼成
予熱 210℃
焼成 200℃で30-35分
12
完成!
酵母と製法🥕
🥕酵母:ルヴァンリキッドTA200
今回使用しているのはルヴァンリキッドTA200、前種1:E65 2:水2 で継いでいるルヴァンです。それだけでは発酵と分解のバランスがよくないので、市販の酵母リロンデルを加えています。サフでの置き換えも可能です。赤でも金でも◎。多少、発酵速度に差が出るかもしれませんが、おおらかな気持ちで作ってみてください。
🥕製法:中種法
スポンジ法とも言われます。目的のパンを作るために、中種(材料の一部の粉50-100%、水、酵母をあらかじめ合わせて発酵させた発酵種)を作り、それを残りの材料と合わせて本生地を作る製パン法です。今回は、80%中種法です。
中種とは中間種のこと。中種作りと本生地作りと、工程がおよそ2倍になるので手間と時間がかかります。その分、生地はきめ細かくやわらかくなり、ボリュームが出て、ソフトな仕上がりに。生地種として発酵させているため、機械耐性があり、香り、風味が豊かになり、水分の抜け方も遅いので、老化しにくいと言われます。