パ ル ミ エ

手折りの クロワッサン の生地で パルミエ を作ります。市販のパイ菓子と違って大きく焼いて思う存分バリバリできるのが手作りの特権! ぜひお楽しみくださいね。

#パルミエ
#折りこみ生地
#クロワッサン

パルミエ

ハート型のシュガーパイのことです。パイ生地で焼かれたものが市販でも売っていますね。サクサクしてとてもおいしいです。

今回はクロワッサンの生地で焼いています。わたしなりの工夫は隠し味に香るココナッツです! この甘い香りが絶妙なのでぜひ焼いてもらいたいです。

YouTube

https://youtu.be/ojdu-o3zP5Y

材料

12個分

分割焼成型比容積
 
12分割 / –g
 
おさえをのせて250℃ / 10分
その後、おさえを外して210℃ / 5分
  
シロップをうって生地を裏返してから
180℃ / 5分〜生地が綺麗に色づくまで
—-
TB%TH
222.6
(バター含む)
 
52.7%
 


12個つくる | 粉量240g

デトランプ

E65168g
ポラリス43.2g
石臼挽き全粒粉
スムレラT70
19.2g
グラニュー糖16.8g
3.8g
バター7.2g
牛乳120g
12g
モルトシロップ1g
ルヴァンリキッド TA20019.2g
リロンデル189513.8g

折りこみバター

フレーバー

ココナッツオイルお好みで
グラニュー糖お好みで

アンビバージュ

グラニュー糖15g
10g
ダークラム5g
材料について


材料の置き換えは自己責任でお願いします。

E65は北海道産の準強力粉。タンパク値12.2%、灰分0.7%で、高灰分ならではの独特な強い味と香りがあり、クラストはさくっとした食感になります。
E65はタンパク値が準強力粉にしては高め、このタンパク質の70-90%がグルテン構成要因です。使用感としては、特に伸びにくいという印象は受けませんが(タンパク値の高低がそのままグルテン量の高低とピッタリ一致するということではないのかな)、今回はここに薄力粉、ルヴァン、モルトシロップ、バターなども合わせて、生地の伸展性をあげています。

ポラリスはタンパク値5.8%、灰分0.35%の薄力粉です。抜けるような白さの粉で驚きの低タンパク値です。わたしはこちらがお気に入り、何にでも入れちゃいます。使い勝手が良くて大好きな薄力粉です。

スムレラT70は北海道の石臼挽き準強力粉全粒粉。タンパク値9.1%、灰分0.79%。粒子が非常に細かいので全粒粉であってもキメの細かい生地になります。
今回の配合の肝となる粉です。クラストの適度な苦味と雑味になります。ぜひ置き換えなどせずに使用していただきたいです。

リロンデル1895はセミドライタイプの市販酵母です。低温長時間発酵に特化した酵母。

ルヴァンリキッドは最近はTA200で管理しています。

バターは高千穂発酵バターを使用しています。大好きすぎて常にこれを使っています!

✦ ルヴァンリキッドの作り方はこちらをチェック

ルヴァンリキッドの起こし方

2020年1月16日

ベイカーズパーセント

デトランプ

E6570%
ポラリス18%
石臼挽き全粒粉
スムレラT70
8%
グラニュー糖7%
1.6%
バター3%
牛乳50%
5%
モルトシロップ0.4%
ルヴァンリキッドTA2008%
リロンデル18951.6%

折りこみバター

発酵バター50%

作り方

フローを確認する

パルミエはクロワッサンの生地で作ります。生地作りはクロワッサンの作り方をご覧ください

ク ロ ワ ッ サ ン

2023年3月3日
1日目

デトランプを仕込む
発酵をとる

シロップを作る

1

水にグラニュー糖を加えて鍋にかける
いちど軽く煮たたせたらグラニュー糖を溶かして冷ます
冷めたらお好みの香りを加える

今回はダークラムを使用しています。

最後のラミネーションから焼成まで

2

最後のラミネーションをする

目安は26cm×32cm。厚さはだいたい5mm強くらい。マッサージは満遍なくかつやさしく行います。バターの層が薄くなってきているので、急激な圧力は厳禁です。

4辺を切り落として生地を整える

目安は24cm×30cmくらい。

3

ココナッツオイルをぬってグラニュー糖を散らす

両サイドの生地を中心に向かって折りたたみ、ココナッツオイルをぬってグラニュー糖を散らす

生地をさらに二つに折りたたみ、2cmのガイドを入れてカットする

12分割です。

詳細はトップの動画をご覧ください。

4

生地を天板に並べて最終発酵をとる

温度も湿度もいつもより控えめに。バターが溶けてしまっては台無しなので低めの温度で管理します。乾燥しない程度の湿度で発酵を取れたらベストです。

最終発酵

25℃, 湿度70%くらい / 60分

目安は2-3倍になるくらい

発酵の見極め

・生地が1.3-1.5倍になる
・層がところどころ立ち上がって剥離して見える
・フォルムがふっくらとしてハート型っぽくなる

待ちすぎると焼き上がりの層が乱れるので発酵はほどほどに。

5

焼成する

焼成

おさえをのせて250℃ / 10分
その後、おさえを外して210℃ / 5分

シロップをうって生地を裏返して180℃ / 5分〜生地が綺麗に色づくまで

焼成は押さえをのせて行います。表をしっかり焼いてからシロップを打ちます。

裏に返して裏側を色づくまで焼いて完成です。

10

完成!

ノート

オールイン製法

一般的には後入れが好まれる材料(塩や油脂など)もすべてはじめに投入してミキシングを行う製パン法のことです。メリットは手軽なこと、材料の入れ忘れがないことなど。小麦の水和やグルテンの形成が妨げられるというデメリットはありますが、逆に生地のつながりを甘くして歯切れの良さを狙うなどの効果もあります。
 
今回はそもそも生地のグルテンをしっかりと繋げたくない(生地の伸びが悪くなるし折りこみで否が応でも繋がっていくから十分なのです)ですし、ミキシングに時間をかけたくないのでオールインでいきましょう。

✤ バターは何を選ぶ?

バターには折りこみしやすいバターとそうでないバターがあります。おすすめは乳脂肪分82%以上で水分量が少ないもの。折りこみの15分前にシートの用意をしてください。その後、もう一度冷やしたら冷蔵庫から出してマッサージしてから使います。

✤ バターの可塑性

バターの特性を確認しましょう。
 
バターは液体油脂と固体油脂の両方の性質を持つ不思議な油脂です。温度によってその性質を行ったり来たりします。固体油脂が15-25%のとき、バターはちょうど粘土のように自由に形を変えることができる状態になります。これが可塑性です。
 
この状態で折りこみ作業をするのが大事。温度としては13-18℃くらいです。

✤ 環境温度は?

室温は18-23℃、湿度は最低でも35%以上を保ってください。この中で折りこみ作業をしていきます。生地が緩んだら都度冷蔵庫へ。ただし2回目の折りこみまでは生地を冷やしすぎないこと。

✤ 折り数のいろいろ

今回のクロワッサンは4×4です。他によく好まれる折り数は3×3×3でしょうか。
 
層が少ないほど生地の厚みが出ますから、パンの膨らみは控えめになり、食感はザクザクバリバリします。層が多いほど生地が薄くなるので、フォルムはふわっと立ち上がって軽くなり、食感はクラストがサクサクパリパリでクラムはふわりという感じになります。
 
4×4+1=17
3×3×3+1=28
 
層の計算はこれで合っていると思います……たぶん。

Q&A

Q. 
A.

晴がお答えします
Q. 
A.

晴がお答えします

ABOUTこの記事をかいた人

アトリエミツトパンははちみつとパン(とトマト)をこよなく愛する晴が主宰するアトリエです。 はちみつの魅力や可能性、レシピの発信を行っています。 自家製のパンについても勉強してきたことをじゃんじゃんシェアしていきますね。 どうぞよろしくお願いします。