• チョコレートの下処理について注意事項を追記しました(2020.8)

ご協力くださった方々にお礼申し上げます。


オーバーナイト発酵で焼く【ワンローフ・リッチチョコレート】の作り方。

少しのイーストとはちみつで作ります。加水85%強なので難易度高め。

どうしてもベタつくので、叩きごねも折り込みも水を使用して行います。ハード生地の折りたたみのときにいつもやっていますよね?あんな感じです。

チョコレートパン、とても好きなのですが、ココアパウダーを入れると加水の加減の難しさと生地の伸びの悪さに悩まされます。仕上がりもクラムのパサつきがどうしても気になるので、オートリーズ長め、高加水、さらにチョコレートの下処理をして、一手間かけました。

口どけも良くて、デザートみたいだよ。
作ってみて!

木琴堂チャンネルでは長野県【安曇野養蜂苑】のアカシアはちみつを使用しています。

■YouTube

■材料
—-スリム食パン型1斤分(6×25×H6cm)

パン生地

・強力粉 141g(94%)
・はちみつ 7.5g(5%)
・水 99g(66%)
・インスタントドライイースト 0.6g
・塩 3g(2%)
・バター 7.5g(5%)
・クーベルチュールチョコレート 45g(30%)
・ココアパウダー 9g(6%)
・牛乳 30g(20%)

フィリング

・カカオ72%チョコレートチップ 100g

トッピング

・ホワイトチョコレート


焼成
予熱200℃
焼成180℃で20〜25分

インスタントドライイーストは金サフです。

オーブンの癖等で焼成温度や時間はかなり変わってきますので、それぞれ調整してください。

■作り方

フローチャート

パン作りの流れをざっとさらいます。おおよその時間割です。ここでの時間割は手ごねで作る場合のものです。ニーダーやスタンドミキサーを使用される場合は、生地の状態を確認しながら作ってください。油脂は少し早めに入れてあげてください。

計量・下準備(5分)

ミキシング(1分)

オートリーズ(1時間)

イースト追加+ミキシング(5分)

レスト(20分)

塩追加+ミキシング(5分)

油脂、チョコレート追加+ミキシング(8分)

レスト(20分)

叩きごね(1分)

レスト(20分)

チョコチップ折り込み(5分)

予備発酵

オーバーナイト発酵

復温

丸め直し(2分)

ベンチタイム(30分)

成形(2分)

二次発酵

焼成(25分)


ワンローフ・リッチチョコレートの生地管理

こねあげ温度
25℃

予備発酵(一次発酵/フロアタイム)
25〜28℃、湿度70%以上、1時間前後

最終発酵(二次発酵/ホイロ)
30℃、湿度70%以上、1時間

あくまでも目安です。
要所、要所で、生地の温度や質感を見極めてください。

■工程

上記のフローチャートに沿って、具体的な工程やポイントを確認しながらパンを焼いていきます。

下準備

加える水分の準備をします

水とはちみつを合わせてよく混ぜます。

水温
生地によりますが、水分の温度は25〜35℃(夏場の室温が高すぎる場合は冷水、冬場の室温が極端に低い場合や機械でこねる場合は40℃強まで)の範囲で調整します。*15℃以下の冷水を使用する場合はインスタントドライイーストは粉類の方に混ぜてあげてくださいね。

チョコレートの下処理をします

下処理の工程に組んでいますが、チョコレートの下処理は、チョコレート液を生地に混ぜ込むタイミングに合わせて行ってください。生地温度より少し低い温度(25℃前後)になるように冷ましておきます。

チョコレートを耐熱容器に入れ、電子レンジの600Wで1分加熱します。チョコレートの半分は溶けるので、よく混ぜて残りの塊がなくなるまでしっかり溶かします。

牛乳にふるっておいたココアパウダーを加え、よく溶かします。

溶けたら、先ほど溶かしておいたチョコレートに加え、均一になめらかになるまでよく混ぜます。

1

強力粉にはちみつを溶かした水を加えます。よく混ぜて、生地を1時間、休ませます(オートリーズ)。

オートリーズ
粉に水分を十分に吸わせ、小麦粉の中のグルテンをある程度育てて、生地の伸びをよくするのに役立ちます。こねの時間を短縮できたり、生地への負荷を減らすことにもなります。乾燥は厳禁です。生地温度が下がりやすいので、温度管理に気を配ってください。

今回は粉と水だけでしっかり水和させ、グルテンの強化を狙います。チョコレート液やバターなど、この後のミキシングで生地にかなりの負担をかけるのと、ボウルの中である程度の工程を終わらせたいので、ここに時間を割いています。必ず1時間以上オートリーズをとってください。

2

インスタントドライイーストを加えます。生地にインスタントドライイーストをふりかけ、指を濡らしながら揉み込んでください。

イーストが均一に溶け込み、ボウルにくっつきがちだった生地がひとまとまりになってボウルから離れるようになるまで、よくこねます。

こねあがったら、生地を20分ほど休ませます。

3

塩を加えます。生地に塩をふりかけ、指を濡らしながら揉み込んでください。

塩が均一に溶け込み、粒を感じなくなるまでこねます。

4

バターとチョコレート液を加えます。生地を平たく伸ばし、その上に柔らかくしたバターとチョコレート液を広げます。生地を千切らないように伸ばしながらチョコレートを揉み込みます。

バターとチョコレートが均一に溶け込み、ボウルにくっつきがちだった生地がひとまとまりになってボウルから離れるようになるまで、よくこねます。

ここがかなり大変です。ここでの苦労を最小限にするためにも、オートリーズの工程と、イーストを混ぜ込むときのミキシングをしっかりと行ってください!

こねあがったら、生地を20分ほど休ませます。

こねあげ温度25℃

5

叩きごねをします。こね台に霧吹きで水をかけて、そこに生地を出します。濡らした手で生地を持ち上げて、重力に逆らわずに落とします。折りたたんで、再び持ち上げて落とします。

ハード系の生地をこねる際に、生地を持ち上げて、上下、左右に折りたたみますが、あの時と同じ要領です。持ち上げて、上下に折りたたみます。向きを変えて持ち上げて、上下に折りたたみます。この繰り返しです。

生地に張りが出て、表面はぷくっとして高さがあり、左右に広がらなくなるまで行います。

ここまででしっかりこねているので、割とすぐに仕上がります。叩きすぎて生地を切らないようにしてください。

こねあがったら、生地を20分ほど休ませます。

6

チョコレートチップを折り込みます。こね台に霧吹きで水をかけて、そこに生地を裏返しで出します。生地の中心から少しずつ生地を持ち上げて、四方に伸ばします。今回は30cm角に伸ばしていますが、そこはお好みで。

満遍なくチョコレートチップを散らして、上下に三つ折りし、左右片側から巻いていきます。

ここでせっかく仕上がった生地を切らないように気をつけてください。

7

生地が1.5倍になるまで予備発酵(一次発酵 / フロアタイム)をとります。

温度25〜28℃/湿度70%以上
目安は1時間前後

8

冷蔵庫に入れてオーバーナイト発酵させます。

今回はかなりリッチな生地なのですが、加水が多いので発酵の進み具合はそれほど悪くありません。8時間から12時間くらいを目安に様子を見てください。翌日の復温で生地をしっかりと緩めたいので、2倍以下の発酵倍率を目指してください。

9

生地を冷蔵庫から出して復温させます。生地がしっかりとゆるんで、全体的にふんわりふっくらするまで様子をみてください。

復温が済んだら生地を丸め直し、ベンチタイムをとります。

復温
生地を室温近くに戻しながら、ゆるやかに酵母を活性化させてあげることです。温度が上がっていくのと、生地をこね台に出すことで軽いガス抜きになるので、新しい酸素が供給され、この間も発酵は進みます。冷たすぎると生地は伸びが悪かったりして傷みやすいので、軽く緩めてあげる意味もあると思います。

生地温度は普段は15℃前後以上に戻るのを目安にしていますが、生地の状態によって対応は変わってきます。冷蔵庫での発酵が思うように進まなかった場合は、ここで時間調整をします。生地の膨らみが足りなければ復温時間を長めに、生地が冷蔵発酵中に2倍近くまで膨らんでいれば、過発酵になってしまうのですぐに分割・丸め直しに入ります。

今回は、カカオバターなどの油脂がたっぷりと入った生地なので、冷たいままだとちょっと伸びにくいです。復温では生地をしっかりと緩めることを意識してください。なので発酵倍率2倍の手前、少し早めに冷蔵発酵を切り上げます。復温で倍率2倍強になるくらいを意識してみてください。

ベンチタイム
生地は力を加えると締まります。締まった生地を無理に成形すると傷んでしまうので、生地を休めて緩めてあげるためにベンチタイムをとります。成形が簡単な場合は20分ほどでも充分ですし、成形が複雑で生地に負担をかけやすい場合は30分しっかりと休めてください。

10

生地を成形し、型入れします。

11

生地が型から少しはみ出すくらいまで最終発酵させます。

ちょっと頭でっかちにしたいので、今回の生地は生地量多めで仕込んでいます。いつも通りの型すれすれまでの発酵だとちょっと詰まり気味になるので、しっかり持ち上げてふわっくしゅっを目指してください。

温度30℃/湿度70%以上
目安1時間

12

焼成します。

13

仕上げはお好みで遊んでみてください。

今回はホワイトチョコレートをかけてます(……が、余計なことしなければよかったとちょっと後悔しています)。

■ポイントとコツ

ウンチクも特にない日本人好みのふわしゅくなチョコパンです。でも配合と工程ですごーく悩んだので、ぜひ作ってみてもらいたいです。チョコレートは大好きですが、パサつきがちなクラムになりがちなところが悩みの種でした。私だけかもしれないけど。だからどうしてもしっとりしゅくっと口どけのいいパンにしたかったのです。

なめらかな口どけのためには、本来はpHを下げたり、マッシュポテトやマッシュカボチャなんかを練って入れるといいみたい。面白いレシピがあるものですよね。パンストックの書籍も大変面白いのでおすすめの参考書としてここに載せておきます。

あの味はこんな風に作られているんだ!と感動しました!!

ちなみにパンストックは福岡のハイセンスなパン屋さんですよ。

今回の生地は高加水でグルテンもある程度やわく作っているので、きのこのカタチになります。ケービングギリギリというかちょっとケービングしてるみたいな感じですが、ちゃんと火は通ってますし生地量も少なくないです。卵も牛乳も(ほとんど)入っていないですし保形成が低いんです。本当は金型じゃなくて紙製の型に入れて逆さまにして冷ましたいくらいです。クラムのシュワッとした感じと質感、しっとりつやつやな仕上がりがすごく大事になるパンです。このシワッと感に萌えてくれる人、ぜひぜひ作ってみてね!!

■いつもの決まりごと

オーバーナイト法の生地

冷蔵庫から出したての生地はきちんと発酵していても冷たいままです。そのまま乾燥を防ぎながら、10℃〜15℃にまで生地温度が戻って、さらに生地が期待する大きさに膨らんでくるのを待ちます。これが復温です。

このとき、発酵に利用した容器のまま復温させる場合は、生地の見極めがしやすいです。温度は測ってチェックできますし、大きさは膨らみを目視できます。ただ、この場合、容器が冷たいままですし、生地も広がっていないので復温に時間がかかるとともに、生地の発酵状態にムラが出やすいです。

慣れてきたら、生地をこね台に出して復温させてみてください。優しくパンチを入れて新しい呼吸を促してあげるとともに、そのまま乾燥を防ぎながら10℃〜15℃にまで生地温度が戻って、また全体的にふっくらとしてくるのを待ちます。発酵倍率を確認しにくいんですが、何度か作って慣れてみてください。

オーバーナイト発酵で生地がうまく膨らまない場合

冷蔵庫内の温度が低すぎたり、予備発酵(一次発酵・フロアタイム)が短すぎたりして、生地が充分に膨らんでいなかった場合は、この復温の工程で発酵具合を調節します。

復温時間は室温にもよりますが、1〜2時間ほどかかることもあります。だから早めに生地を冷蔵庫から出して、その間は別の家事を……というように、ご自身の日常生活のもろもろのお仕事と平行でパン作りを行うのがベストです。

オーバーナイト法の利点は、ある程度の「ほったらかし」が許されるところです。

■材料

チョコレート

お安くて大容量、大変ありがたいこちらのチョコチップを使わせていただきました!


練りこみのチョコレート液にはこちらを。これはずっとリピートしているチョコレートです。甘党なので。ホワイトチョコもずっとこれ。

ココアパウダー

強力粉

よく使う国産小麦は「キタノカオリ」。カナダ産は「スーパーノヴァ」。強力粉はほとんどこのうちのどちらかです。特にキタノカオリは大好きな小麦です。

インスタントドライイースト

今回は、サフ金を使用しています。


こちらは冷凍して保存しています。特に凍って固まったりしないので、そのまま必要量だけすくいだして使います。

バター

バターは高千穂バターです。高千穂バターおいしいです!!カルピスバターもよく使用します。

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