オーバーナイト発酵で焼く【酵母スコーン】の作り方。
木琴堂チャンネルではお馴染み。
増沢恵子さんの書籍を手がかりにアレンジしたレシピです。
仕込んでしまえば、あとは1日から5日ほど冷蔵庫で保存しておけます。忙しい朝やおやつにぱぱっと焼き上げて、手軽にスコーンを楽しめますよ。生地が若いうちはざくざく、寝かせたあとは口どけさくっと軽くなります。酵母スコーンの楽しみは、食感をお好みで選べるところ。
多くの酵母スコーンは、生地を寝かせるほどにふわっとするかと思うのですが、今回は4〜5cmの小さめのセルクルで型抜きするので、ふわっとよりさくっとします。口どけが軽くなりますよ。
そして限りなく甘さ控えめ。朝食がわりにもしていただける優しい味わいです。
参考にしたレシピとは、発酵種の種類、材料や分量などを変更しています。オリジナルではホシノ天然酵母が使われています。元となった『天然酵母でつくるお菓子』という書籍は大変面白く、おすすめです。私の愛書です。よろしかったら手に取ってみてください。
ベリーのワインジャムは【ルヴァン ド ショコラ】でも登場したレシピです。分量のせておきますね。
*参考
増沢恵子著(2005)『天然酵母でつくるお菓子』文化出版局
■酵母スコーンの作り方
■材料
6個分とちょっと
スコーン生地
・薄力粉 150g
・塩 1g
・発酵バター 45g
・ルヴァンリキッド 40g
・牛乳 15g
・たまご 15g
・はちみつ 10g
*焼成
予熱 200℃
焼成 180℃で25分
オーブンの癖等で焼成温度や時間はかなり変わってきますので、それぞれ調整してください。

ベリーのワインジャム
・冷凍ラズベリー、いちご、ブルーベリー、ブラックベリー 150g
・砂糖 80g
・赤ワイン 50g
・レモン汁 20g

■作り方
タイムテーブル
計量・下準備(5分)
↓
材料の混合(7分)
↓
生地の折りたたみ・成形(3分)
↓
オーバーナイト発酵(0〜5日)
↓
型抜き・仕上げのドリュール(3分)
↓
焼成(25分)
下準備
材料を冷やします
粉類、バターはしっかりと冷やしておきます。
液種の準備をします

ルヴァンリキッド、牛乳、ときたまご、はちみつを合わせてよく混ぜます。

しっかり混ざったら冷蔵庫に入れます。作りはじめるのはそれからです。
工程
1

薄力粉、塩を合わせて軽く混ぜ、そこに発酵バターを加えます。

バターを指やスケッパーで細かくし、両手ですり混ぜるようにしながら、手早く、全体を細かなそぼろ状にします。
フードプロセッサーをお持ちの方は、ご使用ください。ここではできる限り、バターを緩ませずに粉にすり込みたいです。バターが緩みすぎると生地が必要以上に固くなったり、バター本来の風味が落ちてしまったりします。
2

酵母液を加え、手早く混ぜます。
こねすぎないようにしてください。生地がある程度、水分を吸ってポロポロになったら次の手順へ移行します。
3

生地をポリ袋に入れます。

麺棒で伸ばしと折りたたみを繰り返しながら、厚さ3〜4cmほどの帯状に形を整えます。4〜6回ほどでまとめてください。
生地を触りすぎないようにします。生地温度をあげすぎてバターを溶かさないように、生地をこねないように、この2点に注意してまとめます。
4

お好みで冷蔵庫に入れてオーバーナイト発酵させます。
この生地は、酵母の風味を味わうことが主な目的で、生地を膨らませたいわけではないので、温度にこだわる必要はないかと思います。冷蔵庫でも野菜室でも、空きのある場所でどうぞ。
0〜5日ほど寝かせます。初日はざくざく、寝かせれば寝かせるほど軽やかにさくさくになります。お好みの熟成期間でどうぞ。
5

冷たいままの生地を軽く伸ばして、厚さ3〜4cmほどに成形します。

4〜5cmのセルクルで型抜きします。

表面の色づきを良くするために牛乳を塗ります。
左の列から、冷蔵庫で1時間寝かせたもの、1日寝かせたもの、2日寝かせたもの、3日寝かせたものです。
6

焼成します。
左の列から、冷蔵庫で1時間寝かせたもの、1日寝かせたもの、2日寝かせたもの、3日寝かせたものです。

今回はマスカルポーネチーズ+ベリーのワインジャムを添えていただきました。
ベリーのワインジャムの作り方
4種のベリーと砂糖をソースパンに入れて火にかけます。軽くとろみがつくまで煮込んだら、赤ワインを加え、アルコールが飛ぶころにレモン汁を加えて、2〜3分煮ます。冷ましてから使用します。

■参考書籍
・増沢恵子さんの『天然酵母でつくるお菓子』文化出版局
私の酵母スイーツのベースはここにありますので記しておきます。使用している酵母はホシノです。ホシノを自家製酵母に置き換えたら……と脳内変換しながら読んでいます。
この本が好きすぎて、いつもキッチン台のそばに置いてます。知らない素材や名前がたくさん出てくるので、決して作りやすいわけではないのですが、トライしてみたものはどれもたいへんおいしいです。初心者さんには難しいかもしれません。私にも難しいです。さっぱりわからない素材が出てきたりします。製パン、製菓の中級、上級のかたには素敵な指南書になるのではないでしょうか。
■材料と道具
材料
薄力粉
ドルチェです。いつでも安定して手に入るので。
発酵バター
いつもカルピスか高千穂の発酵バターを使用しています。今回はカルピスの発酵バターを使用したんですが、リンク見つかりません。高千穂の発酵バターを貼っておきます。
道具
抜き型
セルクルは直径4.5cmくらいのものを使用しました。4〜5cmくらいの小さめサイズだと、ざくざく、さくさくっと軽い口どけで召し上がっていただけると思います。
プレート
お皿はRimout(リモート)ノワゼットの取り皿サイズのもの。このシリーズが使いやすくて好きです。
カトラリー
カトラリーは佐藤金属興業さんのエレガンテのティースプーンです。
エレガンテシリーズの色味が好きです。
次に欲しいのは苺スプーン。