オーバーナイト発酵で焼く【いちごパン】の作り方。雛祭りの食卓にいかがですか?
いちごたっぷりねりこみます。天然のいちご色なので色飛びしやすいです。白パンを焼くときのように火加減に気をつけて、できるだけ白く、でもシワにならないように仕上げてください!
こねている間もいちごのフレッシュな香りに癒されますよ。焼成後もいちごはきちんと香ります。色も形も香りも味も大満足の春パンです。
今回は冷凍いちごを解凍してから使用しました。生いちごを使用しても◎。いずれにしても赤みの強いいちごを使用してください。
粉やいちごピュレの温度は必ず常温に戻してこねてください。冬場は、ピュレを少しだけ湯煎にかけてもいいと思います。冷たいままだと発酵がうまく進まない可能性があります。
いちごパンの作り方
材料(%)
4個分
・強力粉 150g(100)
・スキムミルク 12g(8)
・ドライイースト 0.7g(–)
・はちみつ 15g(10)
・いちごピュレ 120g(80)
・塩 3g(2)
・発酵バター 12g(8)
・抹茶クッキー
・ホワイトチョコレートチップ 適宜
*
ドライイーストはサフ赤を使用しています
*焼成
予熱150℃
焼成150℃で12〜15分
オーブンの癖等で焼成温度や時間はかなり変わってきますので、それぞれ調整してください。

作り方
下準備
・いちごピュレを作ります
・室温が低すぎるようであれば、いちごピュレを湯煎にかけて温めておきます

1

強力粉、スキムミルク、イーストを合わせてよく混ぜます。

粉類をボウルの片側によせて、空いた場所にはちみつを加えます。はちみつ目掛けていちごピュレを流し入れ、はちみつをよく溶かしてから、ボウル全体を混ぜ合わせます。

粉気がなくなったら30分ほど寝かせます。
2

生地をこね台に出して、塩を加えます。

ここから15分から20分よくこねます。初めは縦に伸ばすようにこねてグルテンを鍛えていきます。生地がつながってきたら、体重を加えながら生地をこね台にしっかりと押しつけてこねます。つるんとしてくるまでこねつづけます。
3

つるんとしたら発酵バターを加えて生地に混ぜこみます。5分から10分、よくこねます。途中、生地を叩いて、空気を含ませながら、さらに鍛えていきます。薄くて伸びの良いグルテン膜ができたら、生地を丸め直して、予備発酵に持ちこみます。
4
生地が1.5倍ほどに膨らむまで発酵させます。その後、熱伝導性の高い容器に平らに広げて、オーバーナイト発酵に持ちこみます。
5

冷蔵庫から生地を出し、こね台に広げます。そのまま生地温度が15℃前後に戻るまで待ちます。(冷蔵発酵中に生地がすでに2倍ほどに膨らんでいる場合は復温させずに作業に入ります)
6

生地を4分割します。丸め直してベンチタイムを30分とります。
7

成型し、焼成します。

8

抹茶クッキーとホワイトチョコレートでデコレーションします。
ポイントとコツ
仕込み水の温度
サフのドライイーストは、イーストを溶かす液体の温度が低すぎると働きが鈍くなります。今回は仕込み水がいちごピュレなので、そちらにイーストは加えません。イーストは粉類の方に合わせておきます。
いちごピュレは必ず常温に戻しておきます。室温が低い場合は、いちごピュレを湯煎にかけるなどして、温度を20℃〜35℃くらいで調整してください。
予備発酵
オーバーナイト発酵(8時間以上)させる前に予備発酵の時間をとることで、オーバーナイト発酵中も発酵速度が安定します。室温、湿度にもよりますので一概には言えませんが、30分〜1時間ほど予備発酵の時間をとってあげてください。目安は生地が1.5倍ほどに膨らんでいることです。私の場合は、ここで生地に軽くパンチを入れて新しい空気を入れ、呼吸をさせてあげてから、密着ラップをしてポリシートなどでくるんで、冷蔵庫内の野菜室に入れています。
一方で、予備発酵での時間を調節することで、冷蔵発酵の時間を調整することができます。発酵速度は温度、湿度、酵母の量、ハイドレーションや酸度などによって左右されます。それらの全てを完璧に調整することはなかなか難しいので、幾度か作ってみて、家庭で簡単に調節できそうな部分で調節してあげることが、オーバーナイト発酵とうまく付き合っていくコツだと思います。
*この生地の場合
予備発酵後、生地が1.5倍に膨らんでから、熱伝導性の高い容器(ここでは野田琺瑯のバットを使用しています)に平たく伸ばして、冷蔵発酵に持ちこみます。これは生地をすぐに芯まで冷やすことで発酵速度を緩やかにするためです。丸め直したまま冷やすと、中心部が冷えるのに時間がかかり、表面と中心とで発酵速度にムラが出やすいです。今回のオーバーナイト発酵の時間の目安は12時間ほどです。
オーバーナイト発酵後
生地に軽くパンチを入れて新しい空気を吸わせてあげます。こね台に生地を平たく広げて復温させます。生地温度が15℃前後に戻ったら、4分割します。生地を丸め直して、乾燥させないようにポリシートなどで覆って、ベンチタイムをとります。30分ほど経ってから成形します。
*
冬場、こね台が大理石などの場合は、パンマットを使用してください。生地温度の戻りを早めてあげるといいと思います。乾燥しすぎないように気をつけてください。
*
冷蔵発酵中に生地が2倍ほどに膨らんでいる場合は、生地温度にかかわらず、次の工程に入ってください。
成形
綴じ目を上にして丸く広げた、生地にホワイトチョコチップを包みます。



円の周囲、4ヶ所から、それぞれ生地の中心に向けてチョコを包んで、真ん中に空いたくぼみに最後のチョコを入れたら、あんぱんのあんを包む容量で、チョコを包みこんで生地を綴じます。
*アレンジ
円の周囲5〜6ヶ所から、もっとたくさんのフィリングを巻き込むようにして包んでいくと、フィリングがもっとたっぷりと詰まったパンになります。綴じるのが大変になるかもしれませんが、お試しください。
